Date: 7月 18th, 2018
Cate: ケーブル
Tags:

ケーブルはいつごろから、なぜ太くなっていったのか(BTSの場合・その3)

スピーカーのインピーダンスは、カタログには4Ωとか8Ωと表記されていても、
可聴帯域内だけをみても、大きく変動していることはいうまでもない。
そんなインピーダンスカーヴをもつスピーカーに対して、
スピーカーケーブルのインピーダンスを4Ωとか8Ωとしたところで、
どれだけのメリットが考えられるのか、となると、なかなか難しい。

インピータンスマッチングの代表例である600Ωラインは、
送りの出力インピーダンスも、ケーブルのインピータンスも、受けの入力インピータンスも、
600Ωで統一されている。

これをスピーカーとパワーアンプにあてはめれば、
スピーカーのインピータンスが8Ωなら、
ケーブルのインピータンス、パワーアンプの出力インピーダンスも8Ωとなる。

これを実現したとして、どれだけの意味があるのか。
たとえばテクニクスのリーフ型トゥイーターの10TH1000は、
そのインピータンスカーヴをみると、受持帯域においては8Ωと一定である。

こういうユニットをマルチアンプで、ネットワークを介さずにドライヴするのであれば、
8Ωラインというのを構築してみるのも興味深いように思われるが、
10TH1000のようなユニットは、他にはそれほどないし、
コーン型ユニットにはまずない。

600Ωラインは、伝送距離がコンシューマーオーディオよりもずっと長い。
スピーカーケーブルは、短くしようと思えば、
アンプにプリメイン型ではなく、セパレート型にし、さらにパワーアンプをモノーラルにして、
スピーカーシステムの間近に設置すれば、1mよりも短くしようと思えば可能である。

そしてパワーアンプとスピーカーのインピータンスに関しては、
ダンピングファクターという要素も関係してくる。
そうなるとスピーカーにおけるインピータンスマッチングは……、である。

インピータンスマッチングでは、MM型カートリッジもほとんど無視といえる状態だ。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]