Archive for 6月, 2014

Date: 6月 7th, 2014
Cate: 音楽性

「音楽性」とは(映画性というだろうか・その4)

1980年代にはいってから、AVという言葉が出て来はじめた。
いうまでもなくAudio Visualの頭文字を並べた略語で、このころにはレーザーディスク、VHDなどが登場し、
音楽は本来音だけで楽しむものではない、ということを謳うメーカーや、
その尻馬に乗った評論家も出て来た。

ヴィジュアルつきのプログラムソースを楽しむことを否定したり、
それを楽しんでいる人たちを否定したいのではなく、
安易に音楽には視覚的要素が不可欠、映像無しの音だけの音楽は片輪、
的なことを言う人(メーカー)に対していいたいだけのことである。

AVはいつしかホームシアターと呼ばれるようになった。
Home Theater、家庭内劇場となるのか。
AVという言葉が登場したころから、ずっと進歩している。
当時は100インチのスクリーンを家庭に持ち込む人はそうそういなかったけれど、
いまではそう珍しくもないようである。

ホームシアター関連の雑誌も書店にはいくつも並んでいる。
オーディオは女性の理解を得にくいが、ホームシアターはそうでもない、という話も聞く。

私が知っている人で、ホームシアターに熱心にとりくんでいる人はいないから、
現在のホームシアターのレベルがどの程度なのかははっりきとは把握していない。
それでも、かなりのレベルらしいことは聞いているし、
そういうレベルで楽しんでいる人たちの中には、映画館を小馬鹿にしている人もいることも知っている。

その気持はわからないわけではない。

Date: 6月 7th, 2014
Cate: アナログディスク再生

アナログプレーヤーの設置・調整(その14)

アナログディスクはRIAAカーヴにより溝がカッティングされる。
1kHzを基準とすれば、20kHZと20Hzは約20dBのレベル差がある。
つまり20kHzと20Hzでは約40dBのレベル差があることにもなる。

40dBとは100倍、もしくは1/100ということになり、
カートリッジが出力している電圧のカタログ表示はあくまでも1kHzにおける値であり、
低音ではその値よりもずっと低くなる。

音楽には強弱がある。
ピアニッシモでは出力電圧はまた低くなる。
低音におけるピアニッシモでもどうなるのか。
それも高出力のカートリッジではなく、
空芯コイルで、低インピーダンスのMC型という出力電圧が低くなりがちのカートリッジでは、
もっとも小さくなる出力電圧はいったいどこまで下がるのだろうか。

カートリッジが発電したそんな微弱な信号はいくつもの接点を経由して、
シェルリード線、トーンアーム内部の線、トーンアームの出力ケーブルを通りアンプなり昇圧トランスに着く。

これらのことを考えれば、アナログプレーヤーに存在する接点はクリーニングしておきたい。
接点部分が汚れていたり酸化膜ができてたりしたら、
カートリッジの信号がアンプに届くまでに影響を受けるからだ。

Date: 6月 7th, 2014
Cate: アナログディスク再生

アナログプレーヤーの設置・調整(その13)

アナログディスクの溝の拡大写真を見ると、
フォルテッシモの箇所ではカートリッジの針先が左右に大きく振られるように思えるほどだが、
実際にアナログディスクを肉眼で見ていると、
ディスク全体に濃淡は感じられても、溝がそれほどうねっているようには見えない。

それほどにアナログディスク(LP)の溝は細い。
だからこそSPからLPになったとき、収録時間が大幅にのび、LPの溝のことをマイクログルーヴとも呼ぶ。

こんなことを考えてみる。
SPではアクースティック蓄音器が存在できた。
電気を使わずに針先の振動を音に変えていくだけの機構で、けっこう音量が得られた。

これを同じことをモノーラルLPで仮に試みたとして、どれだけの音量が得られるだろうか。

SPの溝と比較してマイクログルーヴと呼ばれるLPの溝をカートリッジの針先がトレースして、
それを基にカートリッジは発電している。

カートリッジが発電する電圧は、一部の特殊なカートリッジを除けばmVクラスである。
MM型カートリッジ数mV、MC型カートリッジともなると一桁小さな値になる。
MC型カートリッジには空芯か鉄芯入りかの違い、インピーダンスの違いなどにより、
出力電圧はさらに違ってくる。

低いものでは、さらに一桁小さな値になる。

Date: 6月 6th, 2014
Cate: 音楽性

「音楽性」とは(映画性というだろうか・その3)

そんな私でも、3Dで観てみようと思った。
昨年11月に、インターネットでドルビーアトモスというものがあることを知った。
最新のドルビーであり、日本でもドルビーアトモスの映画館が船橋にできた、とあった。

ドルビーアトモスについての解説を読んでいるうちに、行ってみたいと思っていた。
しかもドルビーアトモス用につくられた映画はまだそれほど多くないようで、
ドルビーアトモスの映画館では、「パシフィックリム」と「イントゥ・ダークネス」を上映していた。

船橋は、いま住んでいるところからはけっこう距離があるけれど、
スタートレックの映画はすべて映画館で観てきた者としては、
ドルビーアトモスでの「イントゥ・ダークネス」はぜひとも観ておきたかった。

これが私にとって初の3D映画となった。

小学校のころに観た飛び出す映画とは相当に違うものだとわかっていても、
実際に目にする現代の3D映画には驚いた。
しかもドルビーアトモスとの相乗効果なのだろう、
映画を観ているという感覚よりも、体感しているという感覚のほうが強い。

3D+ドルビーアトモス。
実は体験するまでは、2Dでドルビーアトモスの方がいいんじゃないか、というところも少しはあった。
けれど、このふたつの技術は切り離せないようにも思えるほど魅力的であり、
映画はやはり映画館で観るものだ、と一部の人たちに強くいいたくもなった。

Date: 6月 6th, 2014
Cate: 試聴/試聴曲/試聴ディスク

試聴ディスク考(その1)

オーディオ機器は音を出す機器であるから、
物理特性が優れているからといって、オーディオ機器として音楽を鳴らすための機器として優秀とは限らない。

聴かなければわからないのがオーディオであるし、
聴くことによってよけいにわからなくなるのもオーディオである。

であるにしても、とにかく聴かなければ何も始まらない。

聴くためには必要なのはオーディオ機器だけではない。
プログラムソースが必ず必要となる。

判断のために音を聴くことを試聴という。
その試聴のためにかけるディスク(LPなりCDのこと)を試聴ディスク(試聴LP、試聴CD)という。

いまではほとんどのオーディオ雑誌で試聴を行った場合、
記事にはどの人が、どの試聴ディスクを使ったのかが表示されている。

そこからいろんなことを読みとろうとすれば、できる。

試聴ディスクのリストも、試聴記とともに重要なことである。
でも、この試聴ディスクのリストも、昔はほとんど掲載されることはなかった。

試聴に使った機材についてのリストはあっても、試聴ディスクに関してはなかった。
ステレオサウンドのバックナンバーをみても、最初のころは試聴ディスクについての記述はなかった。

Date: 6月 6th, 2014
Cate: JBL

JBLのユニットのこと(2329)

2インチ・スロートのコンプレッションドライバーをダブルで鳴らしたいときに使うスロートアダプター2329。
Y字型をした金属製。そこそこ重い。
いまのところ使う予定はないから、ブックエンドとして使っている。

Date: 6月 6th, 2014
Cate: 音楽性

「音楽性」とは(映画性というだろうか・その2)

小学校低学年だったころだから、昭和40年代前半から半ばにかけてのことだが、
当時は子供向けに東映まんが祭り的な映画をやっていた。
子供に人気のテレビ番組を映画化したものなどを数本上映するスタイルだったと記憶している。

一時期、飛び出す映画ということで、
片方に赤の、もう片方に青のセロハンをはりつけた紙製のメガネをかけて観る、
そんな安易な3D映画をいくつか体験している。

少しも飛び出しては見えなかった。

そんな3Dと、いま最新の映画館で上映される3Dとは時間にして30年ほどの違いがあり、
技術的にも大きな違いがあることはわかっていても、
安易な3Dを体験してきた者は、映画は2Dでいいじゃないか、と思いもする。

それに3Dといっても、いわゆるホログラフィによる3Dではないわけだから、
そこに映し出される映像そのものが3D(立体)であるわけがない。

ほんとうに3Dならばスクリーンを中央から見たときと、
どちらか端っこに行って見た時とでは見えるものが違ってこなければならない。

いまスクリーンに映し出されているシーンを横からみれば、そこの壁に隠れているところも見えるのに……、
と思って頭を動かしたところで、もちろん見えないわけだ。

そんなことを理由に、3D上映の映画はこれまで避けていた。

Date: 6月 5th, 2014
Cate: オーディオ観念論

抽象×抽象=(その1)

音楽は抽象的なものの代表である。
抽象たる音楽をオーディオで聴くという行為は、抽象を幾重にも掛け合せることのように思う。

録音の現場があり、そこでいくつかの抽象が掛け合され、
再生側で、コンポーネントという、抽象の直列接続のような系で聴き、
そこに聴き手という、もっともっと大きな抽象的要素が加わるわけだから、
いったいいくつもの抽象を掛け合せているのか。

抽象×抽象というより抽象のn乗と書いた方がより正確であるが、
そのへんはどちらでもいい。
言いたいのは、抽象を幾重にも掛け合せて得られるものは、いったいどういうものか、ということだから。

Date: 6月 5th, 2014
Cate: 音楽性

「音楽性」とは(映画性というだろうか・その1)

昨年12月に、船橋のららぽーとに、ドルビーアトモスの上映館が出来、そこで映画を観てきたことを書いた

今年春に日本橋室町にもドルビーアトモスの上映館が出来た。
5月に「アメイジング・スパイダーマン2」をそこで観てきた。

スパイダーマンの映画は、サム・ライミ監督により2002年に公開、
2004年に続編「スパイダーマン2」、2007年に「スパイダーマン3」が公開された。

いずれも好調だったため、「スパイダーマン4」もサム・ライミによって制作される、という噂があった。
期待していたが、立ち消えになってしまった。
サム・ライミの降板理由については、
あくまでも学生時代のピーター・パーカー(主人公)を描くため、というものだった。

でも一方で製作会社のソニーが、サム・ライミに3Dによる撮影を要求し、
それを拒否したため、らしいと噂もあった。

それを裏付けるかのように2012年に公開された「アメイジング・スパイダーマン」は3Dで撮影されていた。

スパイダーマン・シリーズは映画館で観てきている。
「スパイダーマン2」はいい映画である。それたけにサム・ライミの降板にはがっかりしたし、
3Dで観る必要性もあまり感じなくて、「アメイジング・スパイダーマン」は2D上映館で観た。

「アメイジング・スパイダーマン2」も、
昨年12月、ドルビーアトモス上映館でスタートレック・シリーズの「イントゥ・ダークネス」を観ていなければ、
2D上映館で観ていたことだろう。

Date: 6月 5th, 2014
Cate: アナログディスク再生

アナログプレーヤーの設置・調整(その12)

きちっと設置され、調整においても相当に追い込んであるアナログプレーヤーであれば、
プレーヤーキャビネットの上に、プレーヤーの置き台に、なにか雑共振をするものを載せてみれば、
なぜ、プレーヤーの周りを片付けろ、と言うのがすぐに理解できる。

雑共振のするものとは、指で弾いたときに澄んだ音でなく、雑多な音がする、汚い音のするもののことである。
たとえばCDのプラスチックケースであり、これならばたいていのオーディオマニアのところにある。

CDのプラスチックケースをプレーヤーキャビネットに、置き台に載せる。
これによる音の変化をよりはっきりと出すためには、置けるかぎり何枚も載せてみればいい。

そうした音と、周りをすっきりと片付けたときの音を比較してみる。

うちのプレーヤーはフローティング型だから、置き台にそんなものを載せたところで音への影響はない、
と思う人でも、実際にやってみるといい。
世の中に完璧なフローティング機構は存在しないことが、頭でなく耳ではっりきとわかるはずだ。

CDのプラスチックケースを載せた途端に、音は濁る、汚くなる。
ディテールが不鮮明になる。
これだけでなく、音は変化する。

たった一枚のプラスチックケースでも、載せれば音はおかしくなる、といえる。

載せてもそんなに変らなかった、変ったけれど悪くなったとは感じなかったら、
未熟な使いこなししかできていない、と思った方がいい。

Date: 6月 5th, 2014
Cate: 4345, JBL

JBL 4345(その5)

4345は1981年に登場している。
だからというわけではないが、瀬川先生のステレオサウンド 58号の文章を読んで強く感じたのは、
4345はJBLの1980年代のスタジオモニターである、ということ、
そして4343は1970年代のスタジオモニターなのだ、ということだった。

4343だけではなく、4350もやはり1970年代のスピーカーシステムなんだな、ということを思っていた。

瀬川先生が書かれている4345の音の表現は、それまでの4343、4350の音の表現とは違うように感じたからである。
そのことは4345について書かれた文章だけでなく、
SMEの新型トーンアーム3012-R Specialについて書かれた文章と併せて読むことで、いっそう強く感じる。

JBLのコンシューマー用スピーカーシステムにあらわれはじめてきた音が、
プロフェッショナル用スピーカーにもあらわれてきたんだ、と思い、
4345の記事、3012-R Specialの記事を何度も読み返した。

JBLのコンシューマー用スピーカーとして、4345の少し前に登場したモデルにL150がある。
ステレオサウンド 54号のスピーカーシステムの特集記事に出ている。
瀬川先生の試聴記を引用しよう。
     *
 少し前までのJBLは、かなり高額にならないと、音の質やバランスに納得のゆかない製品が多かったが、最近はローコストのほうも作り方が巧みで、一本筋が通ってきた。L150も近ごろちょっと感心した。たとえばブルックナー。コンセルトヘボウにしてはちょっと明るいきらいはあるにしても、相当に上質で滑らかで、本もののオーケストラの味わいが確かに鳴る。音量を絞っても音像がくっきりしていて、音の細やかさが損なわれない。ピアニシモでひっそりした印象を与えるのは、相当に優秀なスピーカーである証拠といえる。フォーレのヴァイオリン・ソナタでも、JBLでこんなにしっとりした雰囲気が? と驚きながら、つい聴き惚れてしまう。ここまできてようやく、テスト用以外のレコードを次々と聴きたい気持にさせ、しかもどのレコードを聴いても裏切られないスピーカーが出てきた。一枚一枚について細かく書くスペースのないのがとても残念だ。アンプ、カートリッジも選り好みせずそれぞれの魅力をよく生かす。
     *
「JBLでこんなにしっとりした雰囲気が?」と書かれている。
58号にも、同じ表現が出てくる。

Date: 6月 5th, 2014
Cate: アナログディスク再生

アナログプレーヤーの設置・調整(その11)

アナログプレーヤーを設置してしばらく使っているうちに、置き台の上はちらかってくるのではないだろうか。
カートリッジの針先のクリーニング用のアクセサリー、レコードのクリーナーは、プレーヤーのすぐそばに置きたい。

その他にも針圧計があったり、
カートリッジをヘッドシェルに取り付けたり外したりするのに必要なドライバーと、
シェルリード線の抜き差しに便利な工具も置くかもしれない。

カートリッジをいくつも持っていて、レコードによって頻繁に交換する人ならば、
置き台の空きスペースにカートリッジをころがしておくことだろう。

こんなふうにアナログプレーヤーの周りにはモノが増えていくことがある(多い)。

アナログプレーヤーを設置してから注意したいことは、このことである。
アナログプレーヤーの周りを、一度は片付けて、その音を確認してほしい。

使い勝手ではアクセサリーがアナログプレーヤーのすぐ側にあった方がいいし、
アナログプレーヤーの周りにある小物たちは使っているうちに自然に増えていったモノだから、
その方が便利なのかはわかっている。

それでも一度だけその小物たちを片付けた音を聴いてほしい。
アナログプレーヤーの置き台には、アナログプレーヤー以外何も置かない。
アクセサリーも工具もカートリッジも、すべて片付ける。

Date: 6月 4th, 2014
Cate: アナログディスク再生

アナログプレーヤーの設置・調整(その10)

アナログプレーヤーの設置場所の準備が出来てから、
アナログプレーヤーの設置準備にとりかかる。

新品のアナログプレーヤーならば、この時点が開梱をはじめる。
まちがっても設置場所の準備の前に、開梱してアナログプレーヤーの組立てを行ってはならない。
すくなくともターンテーブルプラッターを装着しないこと。

どんな時でも、必ずアナログプレーヤー本体を設置場所にセットしたあとで、
ターンテーブルプラッターを装着する。

新品のアナログプレーヤーではなく、ほかの場所に置いていたモノを、
新たに設置した置き場所に移動するときも、ターンテーブルプラッターは外して移動すること。

ターンテーブルプラッターを装着したままのアナログプレーヤーの移動は、
軸受けをいためるもっとも大きな原因である。
特に設置場所に置く際に、ドンと載せるのは絶対にやってはいけない。

アナログプレーヤー全盛の時であれば、誤ってどこかを傷めたとしても修理はさほど問題はなかった。
けれど、すでに製造中止になっているアナログプレーヤー、
製造メーカーがもう存在しなくなったアナログプレーヤーは、修理するといっても、
どこが故障したかによっては満足のいく修理が望めなくなっている状況を考えれば、
アナログプレーヤーの取扱いは、昔以上に慎重に、丁寧に、確実に行っていきたい。

Date: 6月 4th, 2014
Cate: マルチアンプ

マルチアンプのすすめ(その33)

HIGH-TECHNIC SERIES-1の瀬川先生の文章を読みながら考えていた疑問は、この点である。
音色のつながり、である。

なぜJBLの3ウェイ以前のシステムで、音色のつながりがうまくいかなかったのか。
ウーファーからトゥイーターまでのそれぞれのユニットのメーカーが違うためだけだったのか。
スペンドールのスピーカーも、KEFのLS5/1Aも、ロジャースのPM510も瀬川先生は高く評価されていた。

HIGH-TECHNIC SERIES-1を読んでいた時の仮の結論として私が思い至ったのは、
それはマルチアンプだからなのかもしれない……、だった。

理屈の上ではマルチウェイのスピーカーシステムで、
すべてのユニットを内蔵のLCネットワークで分割して、という構成よりも、
ウーファーと、その上の帯域を分けたバイアンプ、
上の帯域もLCネットワークを排除して、すべてのユニットとアンプの間にネットワークを介在させないほうが、
ユニットの素性、性能も、よりストレートに活かされる、と考えがちだし、間違ってはいない。

けれどそれぞれのユニットの素性、性能がよりストレートに活かされる(出てくる)ということこそが、
スピーカーシステム全体の音色のつながりを損なう要因となるのではないか。

とすれば、メーカーは同じであっても、
ウーファーはコーン型、中高域はホーン型となると、
よく出来たLCネットワークでは音色のつながりが得られても、
マルチアンプにした時点で、音色のつながりは失われる、とまではいかなくとも損なわれるかもしれない。

そう考えていくとステレオサウンド 47号の五味先生の文章にも、無理なくつながっていく。

これがHIGH-TECHNIC SERIES-1、47号を読んでいたころ(1978年ごろ)に、考えていたことである。
もちろん、このときマルチアンプを自分でやっていたわけではない。

Date: 6月 3rd, 2014
Cate: オリジナル

オリジナルとは(あるスピーカーの補修・その14)

どこに依頼したらいいのか、正直決めかねていた。
これ以上判断材料となる情報は得られそうにないから、
いまある判断材料によって、どこかに決めなければならないのだが、ここにしよう、と決めるだけのものがない。

そんなある日、Googleであるスピーカーの画像検索を行っていた。
今回補修するスピーカーとは別ブランドのモノであり、調べたいことがあっての画像検索だった。

かなりの数の写真が検索結果として表示された。
それらの中から得たい情報が期待できそうな写真をクリックしていた。
そこで、ある写真が目に留った。
見事なメンテナンスがされているな、と思った。

販売店のサイトのようだった。どこだろう、と思ったら、第一候補のサイトだった。
やっぱり、ここがいいのか、と思いながら、
このサイトをもう一度読みなおしてみたら、
数ヵ月かかる、とあるメンテナンスはシステムに関して、である。
エッジの交換でもけっこうな時間がかかる、とある人から聞いていた。

でも、少し状況は変っているのかもしれない。
エッジの交換だけなら、それほど待たなくてもいいのかもしれない。

とにかく問い合わせてみるしかない。
返事は早かった。

ウーファーのメンテナンスであれば、二週間ほどだった。
それならばここしかない、ということで依頼した。

山形にあるオーディオラボオガワに依頼した。