アナログプレーヤーの設置・調整(その14)
アナログディスクはRIAAカーヴにより溝がカッティングされる。
1kHzを基準とすれば、20kHZと20Hzは約20dBのレベル差がある。
つまり20kHzと20Hzでは約40dBのレベル差があることにもなる。
40dBとは100倍、もしくは1/100ということになり、
カートリッジが出力している電圧のカタログ表示はあくまでも1kHzにおける値であり、
低音ではその値よりもずっと低くなる。
音楽には強弱がある。
ピアニッシモでは出力電圧はまた低くなる。
低音におけるピアニッシモでもどうなるのか。
それも高出力のカートリッジではなく、
空芯コイルで、低インピーダンスのMC型という出力電圧が低くなりがちのカートリッジでは、
もっとも小さくなる出力電圧はいったいどこまで下がるのだろうか。
カートリッジが発電したそんな微弱な信号はいくつもの接点を経由して、
シェルリード線、トーンアーム内部の線、トーンアームの出力ケーブルを通りアンプなり昇圧トランスに着く。
これらのことを考えれば、アナログプレーヤーに存在する接点はクリーニングしておきたい。
接点部分が汚れていたり酸化膜ができてたりしたら、
カートリッジの信号がアンプに届くまでに影響を受けるからだ。