「音楽性」とは(映画性というだろうか・その4)
1980年代にはいってから、AVという言葉が出て来はじめた。
いうまでもなくAudio Visualの頭文字を並べた略語で、このころにはレーザーディスク、VHDなどが登場し、
音楽は本来音だけで楽しむものではない、ということを謳うメーカーや、
その尻馬に乗った評論家も出て来た。
ヴィジュアルつきのプログラムソースを楽しむことを否定したり、
それを楽しんでいる人たちを否定したいのではなく、
安易に音楽には視覚的要素が不可欠、映像無しの音だけの音楽は片輪、
的なことを言う人(メーカー)に対していいたいだけのことである。
AVはいつしかホームシアターと呼ばれるようになった。
Home Theater、家庭内劇場となるのか。
AVという言葉が登場したころから、ずっと進歩している。
当時は100インチのスクリーンを家庭に持ち込む人はそうそういなかったけれど、
いまではそう珍しくもないようである。
ホームシアター関連の雑誌も書店にはいくつも並んでいる。
オーディオは女性の理解を得にくいが、ホームシアターはそうでもない、という話も聞く。
私が知っている人で、ホームシアターに熱心にとりくんでいる人はいないから、
現在のホームシアターのレベルがどの程度なのかははっりきとは把握していない。
それでも、かなりのレベルらしいことは聞いているし、
そういうレベルで楽しんでいる人たちの中には、映画館を小馬鹿にしている人もいることも知っている。
その気持はわからないわけではない。