Archive for category 新製品

Date: 10月 17th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(コメントを読んで)

(その21)へのfacebookのコメントで、
SA600の価格を現在の物価で換算すると、数百万円でしょう、とあった。

数百万円で、どのくらいの価格帯を想像するのかは人によって違ってくるだろうが、
百万円台を数百万円とする人は、ほとんどいないだろう。

私の感覚では、三百万円以上が、数百万円といったときの下限であり、
五百万円以上が、なんとなくではあるが数百万円となる。

SA600の1967年当時の、日本での価格は200,100円である。
1967年当時初任給は、検索すると26,200円だそうだ。
いまは200,000円ほどだから、単純計算では1967年当時の200,100円は、
1,500,000円を超えることになる。

ちなみにSA600が特集に登場しているステレオサウンド 3号の定価は580円である。

3号の特集に登場している国産プリメインアンプで、もっとも高価なのは、
ソニーのTA1120Aで96,000円だ。
SA600の約半分の定価である。

SA600に近い価格のアメリカ製のアンプは、
マランツのModel 7Tが160,000円、Model 15が195,000円、
マッキントッシュのC22が172,000円、MC275が274,000円、
JBLのSG520が248,000円、SE400Sが143,550円などがあった。

SA600は高価なプリメインアンプであったのは確かなのだが、
現在の物価では数百万円というふうには、まったく思えないし、感じられない。

コメントは、数百万円をアンプに出す人は、JBLのアンプを選ばないでしょう、
とも続く。

数百万円もするのであれば、私も同じ感覚だが、百数十万円ならば違ってくる。
真にSA600の現代への復活を感じさせてくれるJBLのプリメインアンプであるならば、
百数十万円を払う人は、けっして少なくないはずだ。

Date: 10月 17th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その21)

ゴールドムンドのEidos 20は、ステレオサウンドの新製品紹介記事で取り上げられている。
166号あたりだったと記憶しているが、手元にないので確認していない。

モノクロ1ページの扱いだったはずだ。
傅 信幸氏が担当されていたはずだ。

Eidos 20の中身がパイオニアのDV600であることは、
ステレオサウンドの記事の前からインターネットでは話題になっていた。

だからこそ記事では、そのへんのことをどう触れているのかは、
少なからぬ人が興味を持っていたと思う。

傅 信幸氏はまったく触れていなかったわけではないが、
あくまでもさらっとした触れ方だった、と記憶している。
少なくとも問題となるような書き方ではなかった。

ここでいう問題となる、とはクライアントから苦情がくる、という意味である。

ちなみにきいたところによると、
ゴールドムンドはパイオニアから直接DV600を購入できたわけではなかった、ようだ。
市販されたモノを購入してのEidos 20であったそうだ。

とにかくレッド・ローズ・ミュージックの件も、
ゴールドムンドの件も、オーディオ雑誌は問題というふうには取り上げなかった。

Eidos 20に関しても、記事の前に話題になってしまっていたから、
傅 信幸氏は触れざるをえなかったのではないのか。
話題になっていなかったら(発覚していなかったら)、
そのことにはまったく触れずにいたように思ってしまう。

こういうことはオーディオ雑誌にとっても、オーディオ評論家にとっても、
やっかいなことでしかない。
触れずにおくのが、いちばん楽である。

触れざるをえない場合でも、さらっと触れるだけにしておく。
説明から逃げる態度こそ、オーディオ業界で喰っていくため、とでも、
彼らは口を揃えるかもしれない。

つまり、JBLの新製品であり、
JBLの創立75周年モデルのSA750は、
こういったオーディオ業界が抱える問題点を具象化し提示したモデルといえる。

JBLというよりも、ハーマンインターナショナルという大企業は、
こういったオーディオ業界が抱えている問題をあえて指摘するために、
もしくはオーディオ業界を試すなのか。

そんなふうに思ってしまうのは、SA750が単なる新製品ではなく、
75周年モデルでもあり、SA600のオマージュモデルということが前提としてあるからだ。

SA750がオーディオ雑誌で賞をとったとしよう。
そのことをJBL(ハーマンインターナショナル)を含めて、
オーディオメーカーは、どう捉えるだろうか。

SA750は存在価値というより、そういう意味で存在意義がある、といえる。
少しでも、なにかをあぶり出してくれるのか、それともまったくなのか。

そのどちらかであってもSA750の存在意義は変らない。

Date: 10月 16th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その20)

JBLのSA750とアーカムのSA30。
十数年前のことを思い出す人も少なくないだろう。

マーク・レヴィンソンがマークレビンソンを辞め、チェロを創立。
そのチェロからも離れてレッド・ローズ・ミュージックを始める。

日本に最初に紹介されたレッド・ローズ・ミュージックの製品は、
オーディオ・プリズムの真空管アンプを、
マーク・レヴィンソンがチューンした、というモノだった。

それから数年後だったか、
レッド・ローズ・ミュージックのソリッドステートアンプも出てきた。

これが中国のDUSSUNというブランドのアンプそのままだ、
というウワサが出てきた。
アンプだけでなく、レッド・ローズ・ミュージックのスピーカーシステムも、
Aurum Cantusというブランドの製品そのままだ、というウワサもあった。

DUSSUNとAurum Cantus、どちらも中国のメーカーである。
Aurum Cantusのほうは、中国での価格がどの程度だったかは知らないが、
DUSSUNのアンプは、かなり安かった。

これらにレッド・ローズ・ミュージックのブランドがつくだけで、
けっこうな価格の製品になっていた。

マーク・レヴィンソンが、多少はチューンしていたというウワサもある。
でも、当時は、インターネットで検索してみても、
内部写真の比較ができなかったので、実際はどうだったのかはっきりとしない。

同じような例で、もっと知られているのがゴールドムンドのEidos 20の件である。
Eidos 20は百万円を超えるユニバーサルプレーヤーなのだが、その内部は、
パイオニアのユニバーサルプレーヤーDV600(実売は二万円を切っていた)である、と、
こちらも十数年前に、けっこう話題になった。

Eidos 20とDV600は内部写真が、当時でも比較できた。
まったく同じではない。
それに筐体は別物である。

レッド・ローズ・ミュージックを基準に考えると、良心的といえなくもない。

これらの件を、オーディオ雑誌はどう説明しただろうか。

Date: 10月 15th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その19)

(その18)へのfacebookでのコメントに、OEMのことが出てきた。
過去のオーディオ機器にもOEMだったモノはいくつかある。
それらは、当時、OEMであることが、オーディオ雑誌に載ってたりしていたのか、とあった。

私が読み始めたころは、載っていた。
隠すようなことではなかったからだろう。

OEMとは、original equipment manufacturingの略であることは知られている。
私の認識では、OEMとは開発・設計などは自社で行い、
製造を他社に依託することだ。

アンプを中心につくってきたメーカーがカートリッジを手がけようとする。
けれどまったく異る部門ゆえに、カートリッジ専門メーカーと共同で開発していく。
そして製造も、そのカートリッジ専門メーカーにまかせる。

これもOEMである。

だから何も隠すようなことではないから、
すべてではないだろうが、当時は割とオープンに知られていた。

けれどJBLのSA750はOEMなのかというと、そうではない。
すでに発売されている他社の製品をもってきて、外装のみをつくりなおしただけといえる。

少なくともステレオサウンド 220号掲載のSA750の内部写真と、
インターネットで見ることのできるアーカムのSA30の内部写真を比較すれば、
同一のアンプとしかいいようがない。

他社が開発したモノが優れていて、
自社ブランドで出すことになんのためらいのない場合、
それが他社ブランドで市場に出ていなければ、
そして独占的に自社ブランドのみで売るのであれば、それも一つのやり方とは思うが、
JBLのSA750は、そういう例でもない。

まるごとアーカムのSA30といえる内容でしかない。
アーカムとJBLは、いまでは同じハーマンインターナショナルの傘下なのだから、
こういうやり方もありなのか。

ありだよ、という見方をしたとする。
それでもSA750が、単なるJBLの新製品ということであれば、まだいい。
けれどSA750は、JBL創立75周年記念モデルである。

しかもSA600のオマージュモデルということになっている。

このことが、どうしてもひっかかる。

Date: 10月 14th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その18)

ベイシーの菅原正二氏は、JBLのSA750を購入されている。
ステレオサウンドの冬号(221号)の菅原氏の連載には、
SA750のことが登場してくるであろう。

おもしろく読めることを期待している。

菅原正二氏はオーディオ評論家ではないから、
アーカムのSA30がSA750のベースになっていることなんか、
音が良ければいい、ということになるはずだ。

そんなことにはまったく触れられてはずだし、
関心もないはずだ。

菅原正二氏の場合、それでいい。
くり返すが、菅原正二氏はオーディオ評論家ではないからだ。

説明することから逃げている──。
オーディオ評論家に感じている不満の一つが、このことだ。

Date: 10月 11th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その17)

JBLの新製品SA750について書いている。
このSA750は、発明を聴く、という新製品ではない。
そのことが頭に浮んできた。

別項「新製品(発明を聴く・その1)」で、新製品を聴く、ということは、ときとして発明を聴くことである、
と書いた。

発明を聴ける新製品が、発明を聴けない新製品よりも上とは、もちろん考えていない。
だからこそ、なにか新製品が出るたびに、この新製品は何か発明を聴けるのか──、
そういう視点で捉えることはしないし、それで評価が変るわけでもない。

それでもSA750について書いていて、
SA750は発明を聴くという新製品ではないことが浮んできたのは、
SA750がSA600のオマージュモデルとして扱われているからであろう。

SA750のパワーアンプの出力段はG級動作と謳っている。
アーカムのSA30がベースモデルだし、SA30もとうぜんG級動作である。

G級動作はアーカム独自の技術のようなので、この方式そのものは発明といえよう。
とはいえ、信号レベルに応じて、出力段の電源電圧を切り替えているようなので、
だとしたら既に製品化したモノがいくつか存在している。

もっとも信号レベルの検出、どのレベルで切り替えるのか、
そういった細かいところでの独自技術なのだろうか。

G級動作を発明とみなせば、SA30は発明を聴ける新製品といえるわげだが、
SA750は、そのへん微妙といえば微妙だ。

日本にはSA750のほうが先に発売になっているはずだ。
アーカムの取り扱いが再開されたのは、つい最近のことだ。

となるとSA30よりもSA750を聴いた人にとっては、
SA750で発明を聴いた、ということもいえる。

こんなどうでもいいことを書いているのは、
SA600はどうだったのか──、そのことを思い出してほしいからである。

Date: 10月 8th, 2021
Cate: High Resolution, 新製品, 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(MQAのこと・その3)

CHプレシジョンの新製品D1.5。
MQA対応である。

ほぼ間違いなく、11月開催のインターナショナルオーディオショウで聴けるだろう。
今年は行かないと決めたものの、D1.5の登場は、その決心が揺らいでしまうほどだ。
それでも今年は行かないのだが、今年のショウの目玉はD1.5といってしまいたくなる。

日本のメーカーは、どうなのだろう。
今年のインターナショナルオーディオショウに向けての新製品で、
新たにMQAに対応するブランドはあるのだろうか。

いまの時点ではなんともいえないけれど、ないような気がする。

今年のインターナショナルオーディオショウでは、
MQAに対する日本と海外の温度差をより感じることになるのだろうか。
どうもそんな気がしてしまう。

Date: 10月 5th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その16)

先月、ハーマンインターナショナルがアーカムを取り扱うことが発表になった。
SA750のベースモデルであるアーカムのSA30も取り扱う。

ステレオサウンドの次号(221号)の新製品紹介の記事で、
SA30は取り上げられるのだろうか。

SA750はカラー2ページだったが、
SA30も同じくカラー2ページになるのか──。

おそらくモノクロページ扱いだろう。
それも2ページではなく、1ページになるかもしれない。

誰が担当するのだろうか。
SA750と同じ小野寺弘滋氏なのだろうか。
その可能性は低いだろう。

となると誰なのか。
誰になっても、書きにくいだろうな──、と同情してしまう。

JBLもアーカムもハーマンインターナショナルだから、よけいに書く側は困る。
けれど読む側からしたら、おもしろい読み方ができる新製品紹介の記事になるはずだ。

当り障りのないことだけを書いた、さらっとした紹介記事になっていたとしても、
それはそれで、220号のSA750の小野寺弘滋氏の記事と比較しながら読めば、
面白くなるはずだ。

SA750の記事、SA30の記事、それぞれ単体の記事として読むのではなく、
並べて読むことで浮び上ってくることに気づくはずだ。

Date: 10月 4th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その15)

SA600の時代とSA750の時代は違う。
製品数もまるで違う。
大きく違っている。

SA750にSA600と同じことを求めることは無理だ、ということは百も承知だ。
SA750は、SA600とまったく違うアピアランスで登場していたら、
こんなことは書いていない。

JBLの創立75周年モデルであり、SA600を意識したモデルであるから、
やっぱりあれこれいいたくなる、というか、期待したくなる。

アーカムのSA30をベースとしていることは、音さえ良ければどうでもいいことだ。
すべての音楽を夢中になって聴ける──、
そんなことまで望んでいるわけではない。

ある特定の音楽ジャンルだけでもいいし、
特定の楽器だけでもいい。

たとえばピアノを鳴らしたら、夢中になって聴いてしまった──、
そういう存在であってほしい。

なぜJBLは75周年モデルとして、SA750を企画したのだろうか。
SA600のオマージュモデルという意図自体は素晴らしいことなのに、
なぜ、こんなに中途半端に出してきたのだろうか。

いまのJBLの開発陣に、SA600を聴いた人はどれだけいるのだろうか。
SA600が当時どう評価されていたのかを知っている人はいるのだろうか。

どのメーカーかは書かないが、JBLよりも古いあるオーディオメーカーは、
企業買収されたことで、古株の社員がみないなくなってしまった。
そのため古い製品について知っている社員が一人もいない。

そのメーカーの広報の人が日本に来て、オーディオ雑誌の取材を受けた際に、
古い製品についてたずねたところまったく知らない。
むしろインタヴュアーから教えられていた──、
そんな話を十年以上前に、ある人から聞いている。

JBLもそうなのかどうかは、私は知らない。
けれどSA750の記事を読んで思うのは、それに近いのかも、ということだ。

Date: 10月 3rd, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その14)

別項「Falstaff(その3)」で、
夢中になって聴くことについて触れた。

JBLの新製品SA750は、夢中になって楽しめる新製品なのだろうか。
SA750についての関心は、私の場合、ただこの一点のみにある。

それというのも、瀬川先生の影響である。
(その11)で書いているように、
瀬川先生はSA600を借りてきての自宅での試聴(もう試聴ではないのだけれど)をされている。

ステレオサウンド 52号の特集の巻頭で、
《SA600を借りてきて最初の三日間というものは、誇張でなしに寝食を惜しみ、仕事を放り出して、朝から晩までその音に聴き耽った》と、
1981年、ステレオサウンド別冊の巻頭では、
《およそあれほど無我の境地でレコードを続けざまに聴かせてくれたオーディオ機器は、ほかに思い浮かばない》
と書かれている。

まさしく夢中になって聴かれていたわけだ。

ステレオサウンド 220号掲載のSA750の記事をようやく読んだ。
小野寺弘滋氏が書かれている。

そこには《本機SA750は、SA600へのオマージュモデル》とある。
ステレオサウンドよりも先に出ていたオーディオアクセサリーの記事(小原由夫氏)にも、
オマージュモデルとある。

何をもってオマージュなのか。
アピアランスが似ていれば、そういえるのか。

オマージュモデルに関しては項を改めて書きたいぐらいだが、
私には、ステレオサウンド(小野寺氏)とオーディオアクセサリー(小原氏)、
どちらを読んでも、まったくそうとは感じなかった。

私にとってSA750がSA600のオマージュモデルであるためには、
《最初の三日間というものは、誇張でなしに寝食を惜しみ、仕事を放り出して、朝から晩までその音に聴き耽った》
そういう音を、いまの時代に聴けるかどうかである。

夢中になって音楽を聴ける音。
ただそれだけをSA750には求めていた。

でも、それは無理なこと、とは最初からわかっていたといえばそうである。
それでも、どこか期待していた。

だから音はどうなのか。
小野寺弘滋氏の文章は、あっさりしたものだ。
まったく熱っぽさがない。

小野寺氏を責めたいのではない。
SA750が、そういう音であった、というだけのことだ。

Date: 9月 16th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(ARCAMのこと)

オーディオ関係のサイトで、
ハーマンインターナショナルがアーカム(ARCAM)の取り扱いを開始する、と記事にしている。
JBLのSA750のベースモデルのSA30も10月から発売になる。

今回の発表にひっかかったのが、PHILE WEBの記事だ。

そこには、
《なおハーマンインターナショナルが英国ブランドを取り扱うのは初めて。》
とあったからだ。

PHILE WEBの編集者は若い人ばかりなのだろうか。
それともハーマンインターナショナルからのリリースにそう書いてあったからなのか。

アーカムを取り扱うのは、今回が最初である。
けれど、アーカム以前に、ハーマンインターナショナルは英国ブランドを扱っていた。

SME、QUADがそうである。

Date: 9月 2nd, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その13)

今日はステレオサウンド 220号の発売だけれども、
雨が降っていて肌寒い日だし、出掛ける用事も特にないので一歩も外に出ないでいる。

なのでステレオサウンドはまだ見ていないが、
友人が、SA750の記事の一部だけをスキャンして送ってくれた。

記事まるごとではなく、私が知りたがっているところ、
SA750の内部写真のところだけである。

内部写真を載せたんだ、編集部! とまず思った。
アーカムのSA30と同じということを、暗に示したくて載せたのか、
そんなことを考慮せずに載せたのか。
どちらかなのかはわからないが、とにかく載っている。

友人によれば、小野寺弘滋氏は、まったくアーカムのことは触れられていない、とのこと。
それはそうだろう。予想通りである。

それだけに内部写真の掲載は、驚きだ。
掲載された写真は大きくはないので細部まで詳細に比較できるわけではないが、
JBLのSA750とアーカムのSA30は同じである。

SA750とSA30が同じであることを公にしたくなければ、
SA750の内部写真を載せなければすむことだ。

そこをあえて掲載したのであれば、
細部を比較して、こういう違いがある、と説明すればいいのだが、
そういうことはしていない、とのこと。

これはしなかったのではなく、できなかったのか。

Date: 9月 1st, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その12)

ステレオサウンドのサイトをみると、
220号の表紙はオーディオノートのパワーアンプである。

新製品紹介記事で、JBLのSA750を担当するのは、予想通り、小野寺弘滋氏で、
カラーページでの扱いだ。見開き2ページだろう。

2ページの文字数で、小野寺弘滋氏は、どんなことを書かれているのだろうか。
おそらくSA600のアーノルド・ウォルフのことについて触れられているはずだ。
そのうえで、SA750のデザインを、どう評価されているのか。

SA750のデザインに関しては、それぞれおもうところがある。
当り障りのないことを書いているのか、
一つでも発見のある内容なのか、そのあたりが楽しみである。

たぶんアーカムのSA30との関係については触れられていないはずだ。
小野寺弘滋氏は、ここをずばりと書ける人ではない(と私は思っている)。

肝心なのは、やはり音だ。
聴いてみたい、と読み手に思わせるほどなのかどうか。

明日になれば、はっきりとする。
『没後40年 オーディオの詩人「瀬川冬樹」が愛した名機たち』もあって、
ひさしぶりに発売日を楽しみにしているステレオサウンドである。

Date: 8月 30th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その11)

そろそろステレオサウンド秋号の発売時期。
おそらくJBLのSA750の試聴記事が載っているはずだ。

カラーページで取り上げられるのではないだろうか。
モノクロ1ページということはないはずだ。

カラー見開き2ページでの紹介。
書いているのは、おそらく小野寺弘滋氏と思う。

誰だろう? と考えてすぐに浮びもするし、
消去法でいっても小野寺弘滋氏が残る。

カラーかモノクロなのかは断言できないけれど、
小野寺弘滋氏が書いているのは、断言できる。
他にいないからだ。

SA600とのデザインの比較について書いてあるのだろうか、
アーカムのSA30のことはどうなのだろうか。

SA750の内部写真は載っているのか。
載っているならば、アーカムのSA30がベースモデルかどうかは一目瞭然である。
Googleで画像検索すれば、SA30の内部写真はすぐに表示される。

SA750の内部写真を載せているのか載せていないのか。
その説明をどう書いているのか。
このあたりも興味がある。

といっても、いちばん興味があるのは、その音である。

瀬川先生は、SA600のことを、こう書かれていた。
     *
 そこに思い当ったとき、記憶は一度に遡って、私の耳には突然、JBL・SA600の初めて鳴ったあの音が聴こえてくる。それまでにも決して短いとはいえなかったオーディオ遍歴の中でも、真の意味で自分の探し求めていた音の方向に、はっきりした針路を発見させてくれた、あの記念すべきアンプの音が──。
     *
瀬川先生は、ステレオサウンド 52号の特集の巻頭で、
《SA600を借りてきて最初の三日間というものは、誇張でなしに寝食を惜しみ、仕事を放り出して、朝から晩までその音に聴き耽った》
とも書かれている。

1981年、ステレオサウンド別冊の巻頭では、
《およそあれほど無我の境地でレコードを続けざまに聴かせてくれたオーディオ機器は、ほかに思い浮かばない》
と書かれている。

SA600とSA750は違うことは承知している。
時代も違う。
それでも、どこか期待してしまう。

期待するだけ、無駄と半分わかっていても、そうしてしまう。
そういう音は、おそらくSA750からは鳴ってこない(はずだ)。
聴いてもいないのに、そう書いてしまっている。

私がオーディオ評論家だったとして、
SA750の新製品紹介の依頼があったとしたら、即答でことわる。

SA600への思い入れを無視して、なにかを書けるわけではないからだ。

Date: 8月 29th, 2021
Cate: 新製品

JBL SA750(その10)

9月発売のステレオサウンド 220号の表紙になっているかもしれないSA750。

SA750がアーカムのSA30をベースにしていることは、
両機のリアパネルを見較べればすぐにわかることだ。

音はどうなのかは、いまのところわからない。
JBLのプリメインアンプとしてチューニングしてくるのか。

SA750の発売が延び延びになっているのは、
このチューニングに手間取っている──からではなく、
おそらく部品調達が大変なためなのだろう。

半導体詐欺が起っている、ともきく。
それほど半導体不足は深刻な状況らしい。

そうなるとSA750の生産台数も影響を受けるのだろうか。
SA750はJBLの75周年記念モデルで、最初から生産台数限定である。

何台製造されるのかは発表されていない。
当初の予定ではけっこうな台数を製造するつもりだったのかもしれない。
それが半導体不足の影響で、減ることだって考えられる。

限定生産ということは、
今年のステレオサウンドの年末の号(221号)では、どう取り扱われるのだろうか。

優れた製品であるならば、ステレオサウンド・グランプリに選ばれるだろう。
ではベストバイは、どうなるのか。

221号が発売にある時点で、SA750は予約で生産台数がうまり、
もう買えなくなっている可能性もある。

ステレオサウンド・グランプリは、
その一年に発売になった優れたオーディオ機器に贈られる賞だから、
221号発売時点でSA750が買えなくなっていても、問題はない。

けれどベストバイは、そうではない。
買える製品でなければ、「ベストバイ」とは呼べないからだ。