新製品(その5)
突発性感激症──、
これこそが新製品紹介のページの担当者に必要なことではないのか。
そんなことを仕事が終った後の編集部の中での雑談で話しあっていたことがある。
試聴という取材を経てつくられていても、特集記事と新製品紹介の記事とでは、
性格的に違うところがあり、
特集記事の担当編集者に求めることと、
新製品紹介の担当編集者に求められることでは違う面がある。
新製品紹介というお披露目の場の担当編集者は、突発性感激症であったほうが、
読者にとってよりインパクトのある誌面になろう。
どんな新製品が目の前にあらわれようとも、冷静な目と耳によって紹介されてしまっては、
新製品が新製品としてではなく、ほかの記事で紹介されてしまうのとたいして変らなくなってしまう。
突発性感激症という熱がなくては、読み手からしたら、つまらない新製品紹介のページとしか思えなくなる。