中点(その1)
クラシックをずいぶんながく聴いていているけれど、
好きな演奏家もいれば、嫌いな演奏家もけっこういる。
好きな作曲家もいれば、嫌いな作曲家も、意外と多い。
オーディオもながくやってきたけれど、好きな音と同じくらい、嫌いな音もある。
いろんなスピーカーを聴いていたけれど、
好きなスピーカーよりも、明らかに、これは嫌いなスピーカーのほうが多い。
世の中には、嫌いな色はないとか、嫌いな食べものもない、という人がいる。
その人たちのことを批判するわけではない、と断って、いいたいのは、
好き嫌いがなければ、その「中点」も、また存在しないということだ。
だから、嫌いな作曲家の曲も、嫌いな演奏家のディスクも聴くようにしている。