サイズ考(その41)
個人のブログやサイトで、AC電源のループを問題にしている記述をよく見かけるようになった。
この問題については、1980年代のおわりごろに、ラジオ技術誌で、富田嘉和氏が指摘されていたし、
その記事の中で富田氏が推薦されている技術書を読めば、
それ以前から、この問題が指摘されていたことがわかる。
つまり決して新しい問題ではない。だから、なぜいまごろ? という感じがするし、
それだけでなく電源系のループを問題にする前に、信号系のループにも、というか、
こちらのほうに先に目を向けるべきでないか、とも思う。
アンプ(電子機器)のなかには、いくつものループ(環)が存在している。
しかもそれらは重なっているものがある。
これは、もう直感でしかないが、これらのループをいかに減らし、
そして重なり具合を減らし、しかもループの面積をいかに小さくしていくかが、
音を良くする、というよりも、音を劣化させない(させにくい)ことにつながっていると思う。