the Review (in the past) を入力していて……(その34)
マドリガル体制になってからのマークレビンソンも、パワーアンプの開発には積極的なのは知っている。
だが、クレル、スレッショルド/パスラボ、ジェフ・ロゥランドDGは、
ひとりのエンジニアがキャリアを重ねていっているのに対し、
いまのマークレビンソンには、そういうエンジニアはいないはずだ。
初期に関わっていたジョン・カール、その後のトム・コランジェロは、かなり以前に離れているし、
No.20L開発の中心エンジニアだったケビン・バーグ(だったと思う)も、いまはいない。
これは国産のアンプメーカーにも同じことがいえよう。
どのメーカーも、アンプ作りのキャリアは長い。
だが、ひとりのエンジニアのキャリアが、同程度長いわけではない。
それではたして「音で苦労し人生で苦労したヴェテランの鋭い感覚でのみ作り出すことのできる、
ある絶妙の味わい」をもつアンプをつくれるのだろうか。