Date: 8月 19th, 2009
Cate: Autograph, TANNOY, ワイドレンジ
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ワイドレンジ考(その40)

蓄音器の音に通じる音の響きをもつタンノイの中にあって、
オートグラフは、その意味でまさしく頂点にふさわしい構造と音と響きをもつ。

その現代版といわれるウェストミンスターを、だから井上先生はスピーカーではなく、
「ラッパ」と呼ぶにふさわしいと判断されたのだろう。

以前、オートグラフをベートーヴェン、ウェストミンスターをブラームスにたとえもしたが、
このふたつのスピーカーは、構造的、設計面で、ひとつ大きく違う点がある。

コーナー型であるかどうかである。

オートグラフはコーナー型、それもコーナーホーン型である。
ウェストミンスターは、リア型を90度の角度を持たせることなく、
通常のスピーカー同様、フラットにした、タンノイ的にいえばレクタンギュラー型で、
コーナーに置くようには設計されていない。

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