Date: 8月 20th, 2009
Cate: ワイドレンジ
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ワイドレンジ考(その41)

スピーカーシステムを、床に直置きし、ウーファーと床とできるだけ近づける置き方では、
低域のレスポンスは理論的には2倍になる。
さらにこの状態で、壁が1面加われば、さらに2倍に、もう一面加われば、もう2倍と、
デシベルで示せば、無響室での測定結果よりも18dB上昇することになる。

床と2面の壁が交差するところが部屋のコーナーである。
18dBものレスポンスの上昇が得られるコーナー効果は、あくまでも壁と床が理想的な状態であれば、の話であり、
実際の部屋では、良好な部屋で最大で12dB程度だといわれている。
一般的な部屋では6〜8dB程度ときいている。
つまりコーナー型スピーカーは、このレスポンスの上昇分を見込んで、無響室での周波数特性は、
低域がなだらかに下降させるが望ましいわけだ。

1980年ごろのステレオサウンドの広告に、アリソンのスピーカーの周波数特性が載っていた。
一般的なスピーカーの無響室での周波数特性とコーナーに設置したときのそれ、
さらにアリソンのスピーカーの、ふたつの条件で周波数特性、
計4つの周波数特性グラフが載っている。

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