Date: 9月 24th, 2011
Cate: 素朴
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素朴な音、素朴な組合せ(その19)

「フィガロの結婚」
プロデューサーは、Peter Andry, Victor Olof
バランスエンジニアは、James Brown, Cyrill Windebank

「ラインの黄金」
プロデューサーは、John Culshaw, Erik Smith
バランスエンジニアは、Gordon Parry, James Brown

「ワルキューレ」
プロデューサーは、John Culshaw
パランスエンジニアは、James Lock, Gordon Parry, James Brown

ドイツ・グラモフォンのサイトで得られる情報では上記のようになっている。
「ジークフリート」、「神々の黄昏」ではJohn Culshawの名のみがあるだけ。

カルショウが率いる録音スタッフが、意を尽くした、と書いた。
その意を尽くした録音と対照的と書いたエーリッヒ・クライバーの「フィガロの結婚」の録音スタッフも、
また意を尽くして「フィガロの結婚」を残した、と思っている。

なのに対照的と私が受けとめるのは、その「意を尽くした」が双方の録音スタッフでは同じではないこと。
そしてカルショウのほうには、
「意を尽くした」ところとともに「意を凝らした」といいたくなるところも感じられなくもない。

カルショウがデッカに残した録音には、
意を尽くしたところと、凝らしたところが綯交ぜになっている。
これはカルショウの美意識が生み出したものように感じられてならない。
そしてそうなってしまうのは、カルショウが、
ほかのプロデューサーよりも録音の可能性を信じ賭けていたからなのかもしれない。

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