Date: 6月 16th, 2011
Cate: Kingdom, TANNOY, ワイドレンジ
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ワイドレンジ考(その72)

4ウェイといっても、そのシステム構成の考え方はひとつではない。
3ウェイのスピーカーシステムに、スーパートゥイーターもしくはサブウーファーを足すかたちのものもあれば、
2ウェイのスピーカーシステムをベースに、高低域両端に専用のユニットを追加するかたちもあり、
JBLの4343やアルテックの6041、タンノイのKingdomは後者である。

3ウェイをベースにスーパートゥイーターを加えるものだと、
ユニット構成は、国産の3ウェイスピーカーシステムの多くの例からすれば、
コーン型の採用はウーファーだけ、ということも十分ありうる。

同じ3ウェイ・ベースでもサブウーファーをつけ足すのでは、コーン型ユニットは最低でも2つ使われることになる。
2ウェイ・ベースでもそれは同じ。コーン型ユニットが、最低でもウーファーとミッドバスに使われる。

これから書くことになにひとつ技術的な根拠はない。
感覚的な印象ではなるが、コーン型ユニットがウーファーとミッドバスに使われた場合、
このふたつのユニットの口径比は4ウェイ・システムの成否に深く関わっているように思う。

ウーファーに対してミッドバスの口径が大きすぎる(もしくは小さすぎる)と感じられるスピーカーシステムと、
うまくバランスがとれていると感じられるスピーカーシステムがある。

ウーファーに対して大きすぎる口径(小さすぎる口径)のミッドバス、
反対の言い方もとうぜん可能で、ミッドバスの口径に対して大きすぎる口径(小さすぎる口径)のウーファー、
──そんなものは人それぞれの感覚によって違ってくる、とは思っていない。

ここにはひとつの最適解がある、はずだ。

黄金比がある。
計算してみると、18インチに対しては11.12インチとなる。46cmで計算すると28.43cm。
15インチでは9.27インチとなり、38cmでは23.49cm、となる。

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