My Favorite Things(オープルリールデッキ篇・その11)
1970年代後半、スチューダーのオープンリールデッキのフラッグシップモデルは、A80MK II(3,300,000円)になっていた(2トラック2チャンネルモデルに絞ってのこと)。
A80と同等の他社のフラッグシップモデルは、アンペックスのAG440CS-2C(2,560,000円)、ATR102(4,000,000円)、スカリーの280B(2,430,000円)、テレフンケンのMagnetophon15Aなどがあった。
A80MK IIが3,300,000円だったころ、Magnetophon15Aは輸入されたばかりで価格未定だった。A80MK IIが3,990,000円になったころ、Magnetophon15Aは5,990,000円に、さらに約二年後には6,240,000円になっていた。
スチューダーかテレフンケンか。どちらもすごいのだろうが、モノクロのさほど大きくない写真で見比べると、Magnetophon15Aは、スチューダーのC37とは少し違う武骨さを感じる。
A80もMagnetophon15Aも、時代的にソリッドステートだ。1970年代後半、アンプでは管球式が少ないながらも残っていたが、テープデッキに管球式はなかった。
このころは、まだオープンリールデッキの、以前のモデルの知識はあまりなかった。それでも数年経つと、いろいろと知ってくるようになる。
テレフンケンの管球式オープンリールデッキとして、Magnetophon10があったことを知る。
この時点で、C37のライバルモデルとしてMagnetophon10が、私の中では浮上してきた。
C37もすごいのだろうが、きっと同じくらいにMagnetophon10もすごいはず。写真と断片的なことしか知らなかったけれど、そう思うようになっていった。
だからといってMagnetophon10を、五味先生がC37を手に入れられたように、憧れとか欲しいという気持は湧いてこなかった。
それから数年、EMTの927Dstを手に入れてすぐくらいに、Magnetophon10の再生アンプを手に入れた。
なんのためというと、927Dst用のイコライザーアンプとして、である。