オーディオ機器を選ぶということ(再会という選択・その8)
別項で触れているラックスのKMQ60、
とある人が自作した50CA10のシングルアンプ、
これらのアンプは、ここでのテーマである「再会と選択」とは無関係といえば、
そうなのだが、でも一方で50CA10という真空管に目を向ければ、
それは私が初めて聴いた真空管のオーディオアンプに使われていた出力管であり、
50CA10には憧れも思い入れも特に持っていないが、
そう私が初めて聴いた真空管アンプ、ラックスのLX38には思い入れは、いまもある。
LX38を何らかの手段で購入していれば、
ようやくまた会えましたね、と心の中でつぶやく程度の再会といえなくもない。
けれど、私のところにやってきたのは、
50CA10を使っているし、SQ38FDのパワーアンプ部を独立させたといえるMQ60のキット版。
それでも、なんとなく再会という感じがしないわけではない。
とはいえ、今回KMQ60と50CA10のシングルアンプがやって来たのは、
選択した結果ではない。
偶然から、やって来たのだから、再会という選択をしているわけではない。
そんなことはわかっていても、やっぱり再会といっていいよね、とひとりごちる。