シングルボイスコイル型フルレンジユニットのいまにおける魅力(パワーアンプは真空管で・その17)
直列型ネットワークも、スロープ特性が6dBではなく12dBになると違ってくる。
6dB/oct.であれば、2ウェイが3ウェイになっても、
ウーファー、スコーカー、トゥイーターは直列に接続され、
それは直流的にも接続されていることになる。
ところが12dB/oct.になると、
2ウェイであってもウーファーのみが直流的に接続されていて、
トゥイーターは直流的には浮いていることになってしまう。
しかも12dB/oct.の場合、
並列式ではウーファーは、プラス側はハイカットフィルターのコイルのみを介して、
ウーファーのマイナス側はアースに接続されるわけだが、
12dB/oct.の直列式になると、ウーファーをはさむかっこうで、
ウーファーのハイカットフィルターのコイル、
トゥイーターのローカットフィルターのコイルが介在することになる。
グリッドチョーク的ケーブルを聴いての私の推論が正しければ、
直列型ネットワークは、6dB/oct.においてもっとも特長が活きてくる。