老いとオーディオ(番外)
老いていることをどんなに否定しようとしたところで、
身体に変化は訪れるものである。
30分以上椅子に座っていて立ち上ろうとする際、
関節がかたくなっていることを実感する。
動いていれば、そんなこと感じないのだが、
じっとしていた態勢から動こうとする際には、どうしても自分の齢を感じざるをえない。
ワクチンに懐疑的な人がいる。
完全に否定する人もいる。
私も最初は懐疑的なところも持っていた。
けれどファイザー製のワクチンを二回接種した。
一回目の接種後にあらわれた身体の変化は、関節のかたさの解消であった。
いわゆる副反応といわれている症状はまったくなかった。
むしろ身体の調子は接種前よりもいい。
若返った、という実感がある。
結果としてワクチンを打って良かった。
すべての人が同じなわけではない。
打たなければ良かった──、という人もいるはずだし、
ワクチンを打たずにすめば、それがいちばんいいかもしれない、と私だって、
接種前はそんなふうに考えていた。
それでも打つ気になったのは、たまたま仕事で一緒になった70代の男の人が、
ワクチンを打ってから関節の痛みがなくなった、と話していたのを聞いたからだ。
それからもうひとつ。
これは気のせいだよ、といわれそうなのだが、音の聴こえ方も変ってきた。