Bach: 6 Sonaten und Partiten für Violine solo(その8)
黒田先生の、
《音楽もまた、それを感じとる聴き手の身丈以上のものにはなりえない》ということは、
そのままオーディオにもあてはまることだ。
鳴らし手の身丈以上の音にはなりえない。
だからといって、自分の身丈にぴったりのシステムで鳴らせ、というわけではない。
それもまたいいことだと思うけれど、それではいつまで経っても、
自分の身丈はそのままである。
もしくは小さくなっていくのかもしれない。
自分の身丈よりも大きいシステムを鳴らしてこそ、
鳴らし手としての身丈は成長していく。
けれどここで勘違いしてはいけない。
システムの身丈を、自分の身丈だ、と思わないことだ。