218はWONDER DACをめざす(SUPERではなくWONDER)
メリディアンのULTRA DACは、私のなかでの位置づけは、
EMTのアナログプレーヤー930stと同じ、といっていい。
930stの上には927Dstがある。
ULTRA DACも高価だが、世の中にはもっと高価なD/Aコンバーターはいくらでもある。
ULTRA DACを最初にみた時は、大きな、とおもったけれど、
ULTRA DACよりも規模の大きなD/Aコンバーターも、いくつでもある。
ULTRA DACよりもずっと高価で、大規模なD/Aコンバーターを927Dstクラスとすれば、
ULTRA DACはやはり930stクラスであり、
それも930stに専用インシュレーター930-900と組み合わせた状態での完成度の高さ、
そして音の誠実さは、ULTRA DACにも共通して感じるところだ。
では218は、というと、トーレンスのTD125的位置づけである。
TD125は、音のいいプレーヤーである。
後継機のTD126よりも、音は澄んでいるように感じる。
同条件で比較試聴したわけではないので、断言できないけれど、
使い勝手の良さではTD126のほうが上のところはある。
モーターのトルクの弱さは、TD125の欠点といえなくもない。
クリーナーをあてるだけで、回転スピードが遅くなるほどである。
でも、肝心の音となると、また違ってくる。
どちらを重視するかは人によって違う。
私はTD125のほうが、自分で使うのであれは好ましい、と考えている。
そのTD125をベースにEMTがまとめあげたのが、928である。
私が218に手を加えてめざしたのは、928でもあった。
928は聴いたことがない。
それでも瀬川先生の評価を信じるならば、928は930stにはかなわない。
けれど928はトーレンスのTD125ではなく、やっぱりEMTのアナログプレーヤーである。
ここは、とても重要なことだ。少なくとも私にとっては。
218にどれだけを手を加えてもULTRA DACになるわけではない。
いいかえるならば、930st的存在になったりはしない。
でも928的存在にはなる、という予感はあった。
自画自賛ではあるが、928的存在にはなった。
ULTRA DACにはならないけれど、WONDER DACと呼べるレベルには仕上げたかった。
SUPER DACではなく、WONDER DACにしたかったのは、ワンダーウーマンのファンだからだ。
パティ・ジェンキンス監督、
ガル・ガドット主演の「ワンダーウーマン」を観てなければ、
SUPER DACといっていたことだろう。