MQAで聴きたいアルゲリッチのショパン(その6)
(その5)で、喫茶茶会記でコーネッタで、大きめの音量で、
アルゲリッチの“THE LEGENDARY 1965 RECORDING”のMQAを聴きたい、と書いた。
実をいうと、12月2日に鳴らした。
テーマはBeethoven 250だったから、19時の開始時間からベートーヴェンばかりをかけたが、
それまでの約一時間ほどは、ベートーヴェン以外の曲をかけていた。
そこで鳴らした。
アンプもあったまっていないし、
スピーカーのコーネッタに関しても一ヵ月まったく鳴らしていなのだから、
ウォーミングアップは必要になる。
それでも“THE LEGENDARY 1965 RECORDING”のMQAは、
ピアノの実体感が、CDで聴いたときとはまるで違う。
音の粒立ち、艶もそうだ。
そしてピアノの重量も、また感じていた。
グランドピアノはずっしりと重い。
アップライトピアノとは、そこが決定的に違う。
アルゲリッチの1965年のショパンは、彼女の気性とショパンの曲の性格とが相俟ってか、
ややもすると全体のバランスを欠いているというか、
自身のコントロールが失われそうになる瞬間があるようにも感じる。
そういうところも色濃く感じられた。