2019年ショウ雑感(その24)
1974年に、日本で「エクソシスト」が公開になった。
当時,とても話題になっていた。
まだ小学生だったこと、
「エクソシスト」を上映している映画館は、バスで一時間ほどのところにあるため、
母と弟と一緒に観た。
怖かったし、気持悪かった。
観終っても、一ヵ月ほどは、その怖さが抜けきらなかったほどだった。
でも、ホラー映画を含めて、怖いおもいができる映画が好きである。
この手の映画が苦手な人は、
なぜお金を払ってまで怖いおもいをしに行くのか、という。
いわれてみると、そうだな、と思いつつも、
ここ十年ほどは、心底怖かった、とおもえる映画にであえていない。
「エクソシスト」はグロテスクでもあった。
そのグロテスクさと、幻想交響曲のグロテスクさを一緒くたにするつもりはないが、
いまの時代は、グロテスクさやグロテスク的なものを排除か、
そこまでいかなくともかなり薄めてしまっている面も感じるといえば、そうだ。
不特定多数の人が来場するオーディオショウのブースで、
はっきりとグロテスクさが感じられる演奏、音を鳴らすのは時代にそぐわないのか。