オーディオ入門・考(ブームなのだろうか・その3)
「オーディオって、結局、部屋でしょ」
「オーディオは、いい部屋がなきゃダメなんでしょ」
「オーディオって、部屋込みの趣味でしょ」
言い方は他にもいくつかあるけれど、こういうことをいわれる(訊かれる)ことがある。
こちらがオーディオマニアだとわかると、
音楽は好きだけれども、オーディオには特に関心がないという人から、そういわれる。
今年も、数人の方から、そういわれた。
部屋の重要性は、確かに大きい。
けれど部屋がすべてではない。
私に、そう訊いてきた人たちは、
いい部屋がなければ、いいオーディオ(高価なオーディオ)を揃えても意味がない──、
そんなふうに捉えているようだ。
そういうふうに思い込ませたのは、誰なのか、
と、いつも思う。
一部のオーディオマニアなんだ、と、これまたいつも思うことだ。
音楽好きな人は多い。
できれば、いい音で聴きたい、と思っている人もけっこう多いように感じている。
いい音で聴きたい(聴いてみたい)と少しでも思っている人たちを、
オーディオの世界に引き込むにはどうすればいいかについて、
SNSやブログで書いている人たちがいる。
そういう人のなかには、現在考えられる最高のオーディオ機器を揃えて、
価格は無視しての意味も含まれているわけだが、
とにかく最高の音で、好きな音楽を聴いてもらえば、
何割かの人たちは、オーディオに関心を持つようになるのでは──、
そんなことを見かけたこともある。
私は、これには懐疑的である。