Date: 12月 11th, 2008
Cate: ベートーヴェン
Tags:

ベートーヴェンの「第九」(その4)

写真は、光景の一瞬を切り取る。
川や滝を撮った同じ写真でも、水の流れ、落ちる様、水しぶきをまったく感じさせない写真もある。
構図が悪いといったことではなく、それは撮影者が、川や滝をどう捉えているのか、
センスとしか言いようがない。

フィギュア(ここで言うフィギュアは人型のもの)も、一瞬を切り取って立体化している。
フィギュアは、すべて何らかのポーズをとっている。ボーズというよりも姿勢といったほうがいい。

姿勢という単語は、姿と勢いから成っている。

フルトヴェングラーのフィギュアには、この姿勢が感じられなかった。
水の流れ、水しぶきを感じさせない写真と同じように。
勢いを失った姿は、それこそポーズ(poseではなく、一旦休止のpause)だ。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]