五条件(その5)
「オーディオ愛好家の五条件」、
ひとつひとつの項目について書くつもりは最初からない。
五条件を、どう読み、どう解釈するかは、その人次第であり、
私がどう読み、とう解釈したかを書きたいから、
このテーマで書き始めたわけではない。
「孤独な鳥の条件」という詩と、偶然出逢ったからだ。
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孤独な鳥の条件は五つある
第一に孤独な鳥は最も高いところを飛ぶ
第二に孤独な鳥は同伴者にわずらわされずその同類にさえわずらわされない
第三に孤独な鳥は嘴を空に向ける
第四に孤独な鳥ははっきりした色をもたない
第五に孤独な鳥は非常にやさしくうたう
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16世紀スペインの神秘主義詩人、サン・フアン・デ・ラ・クルスの詩である。
検索すれば、他の日本語訳も見つかる。
微妙にニュアンスが違う。
どれがいいとは書かない。
上に引用した訳は、たまたま私が最初に見た訳というだけである。
「孤独な鳥の条件」と出逢って、
「オーディオ愛好家の五条件」とは、そういうことだったか、と、
はじめて気づいたことがあった。