Date: 9月 10th, 2017
Cate: コントロールアンプ像
Tags:

トーンコントロール(その4)

3バンドのトーンコントロールということで思い出す機種がまだある。
エスプリ(ソニー)のSE-P900である。

1981年の発売、
ソニーはSE-P900をアコースティックイコライザーと呼んでいたから、
トーンコントロールと称しては失礼かもしれないが、
3バンドのパラメトリックイコライザーである。

当時のソニーの広告を見ればわかるが、かなりの力作といえる。
価格は200,000円だった。

この年の秋、テクニクスからSH8065が登場した。
33バンドのグラフィックイコライザーで79,800円、
翌年にSH8075が100,000円で登場している。

パラメトリックイコライザーとグラフィックイコライザーはひとくくりにできないが、
3バンドで20万円、33バンドで10万円。

そういう製品だけに、SE-P900の広告では、次のように謳っていた。
     *
感性を生かしたカラーレーションを試みてほしい。
と主張する以上、このイコライザーのクオリティ
TA−E900と同等(ベストペア)に仕上げてあります。
     *
TA-E900とはエスプリ・ブランドのコントロールアンプで、600,000円していた。
SE-P900は、もっと話題になってもおかしくない製品だった。
けれど、ほとんど話題になることはなかった、と記憶している。

SE-P900の三年後に登場したチェロのAudio Paletteは、あれだけ話題になったのに……、
といまはおもう。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]