30年ぶりの「THE DIALOGUE」(その8)
30年ぶりに聴く「THE DIALOGUE」は、いろんなことを思わせてくれた。
オーディオに関することだけでない。
聴いていて、ふとKK適塾のことを思っていた瞬間がある。
KK適塾では、まず講師の方が話される。
その次に川崎先生で、最後に講師の方と川崎先生の対談(場合によっては鼎談)という構成だ。
「THE DIALOGUE」はベース(猪俣猛)と、
ベース、パーカッション、ヴィブラフォン、フルート、ギター、テナーサックス、トロンボーン、
それぞれの奏者との対話である。
おそらく録音に前に打合せはあったとしても、
「THE DIALOGUE」に収録されている対話は、
その場での、その瞬間でのインプロヴィゼーションのはずだ。
だからこそ「THE DIALOGUE」(対話)なのであり、
ここでの対話は緊張感があり、いきいとしていて、聴いていてスリリングである。
だから最後の対談が始まる前に「THE DIALOGUE」があったら……、と思った。