Date: 7月 31st, 2016
Cate: 選択
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オーディオ機器を選ぶということ(購入後という視点・その6)

ステレオサウンド 64号から始まった「素晴らしき仲間たち」に登場したグループは、
スピーカーを中心としていた。
同じスピーカー、もしくは同じブランドのスピーカーを鳴らしている人たちが集まっていた。

けれどオーディオをながく続けていれば、スピーカーをかえることがある。
同じブランドの最新機種、もしくはフラッグシップモデルにすることもあれば、
違うブランドの、それまで鳴らしていたスピーカーとはまったく趣の異るモノにすることもある。

そうなったら、その人は属していたグループから離れていくのだろうか。
オーディオ仲間であっても、鳴らしているスピーカーという共通項がなくればそうなるのか。

「素晴らしき仲間たち」のグループは楽しそうだと感じながらも、
一方ではそんなことを思ってもいた。

「素晴らしき仲間たち」を担当していたのは、Nさんだった。
Nさんから聞いたところによると、いくつかのグループは解消してしまったそうだ。
どのグループだったのか聞いているけれど、ここではそのことに触れる必要はないし、
他のグループもその後どうなったのかはわからない。

あるグループがバラバラになってしまった理由は、
誰かがスピーカーを買い換えたから、というものではなかった。
ステレオサウンドに出たことだった、と聞いた。

それまでグループ内のバランスがうまくとれていたのが、
ステレオサウンドで記事になったことで崩れてしまったそうだ。

そうやって崩れてしまったバランスは、違うバランスをとることはできないのだろうか。
「素晴らしき仲間たち」の、この話を聞いたのはハタチぐらいのときだった。

そのころはそれ以上深く考えることはしなかったが、
購入後ということを考えるようになって、そういえば……、と思い出した次第だ。

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