広告の変遷(リンの広告)
数日前に、the re:View (in the past)に、
リンのLP12の広告をアップした。
現在のリンの輸入元の広告ではなく、その前のオーデックスの広告、
1979年のスイングジャーナルに掲載された広告である。
オーデックスの、この広告は見た記憶がなかった。
ステレオサウンドには載っていなかった、と思う。
ここで取り上げているのは、いい広告だと思うからだ。
イラストと文字だけ、モノクロのページの広告。
素人目に見映えのするカラー写真が使われているわけでもない。
しゃれたキャッチコピーがあるわけでもない。
でも、私はこれをいい広告だと思っている。
同時に、この広告だけでなく、オーデックス時代のリンLP12の広告を思い出してみると、
トータルでみても、いい広告をやっていたな、と思える。
見映えのする広告といい広告は、必ずしも同じではない。
一ヵ月ほど前、書店でステレオを手にして驚いたことがある。
パッと開いたところがちょうど目次だった。
目次の片隅に広告索引があり、その小ささに驚いた。
これだけしか広告が入っていないのか、と思ってしまうほどに少なかった。
オーディオアクセサリーも開いてみた。
こちらも目次に広告索引がある。
いまオーディオ業界は、こういう状況にあるのか、と驚き、
どちらの雑誌も、これでよくやっているな、と変なところで感心してしまう。
オーディオの広告は、はっきりと減っている。
そういう状況で、いい広告は思えるものがどれだけあるだろうか。
むしろ見映えだけの広告が増えているのではないだろうか。