使いこなしのこと(四季を通じて・その2)
季節は、ある日とつぜん変るわけではない。
昨日までが冬で、今日から春、といったものではないことはいうまでもない。いつしか変っていくもの。
けれど、どこかにその変り目を感じさせてくれるものがある。
何に感じるかは人によって多少違うだろうけれど、
なにかひとつは、たとえば春なら春の息吹を感じさせるものがあると思う。
季節の変り目を感じさせる「息吹」に対して敏感であることは、
音の変化に関しても、使いこなしに関しても、大事なことだと思う。
わずかな息吹を感じとり、確実なものとしていくこと。
使いこなしも同じこと。
2日前に書いたことのくり返しになるが、
この息吹を、へんにいじくりまわしてしまうと、死んでしまう。
無視して放っておいても、ひからびてしまう。