オーディオマニアとして(ブラック・ジャックを読んでいて……)
手塚治虫のブラック・ジャックに、こんなセリフがある。
《手術もせずにほうってある きず口を見るのは がまんできないんだよ》
「のろわれた手術(オペ)」より
ブラッグ・ジャックは少年チャンピオンに連載されているのを読んでいた。
だから、このセリフも連載時に読んでいる。
そのころは、まだオーディオマニアではなかった。
いまオーディオマニアとして、このブラック・ジャックをセリフに出あって、
はっとした。気づかされたことがあった。
オーディオマニアは、自分のシステムから出る音を良くしようとする。
それは好きな音楽を少しでもいい音で聴きたいがためである。
でも、それだけではないことに、ブラック・ジャックのセリフを読んで気づかされた。
《手術もせずにほうってある きず口を見るのは がまんできないんだよ》という、
ブラック・ジャックと同じ気持があることに。