Date: 2月 15th, 2015
Cate: オリジナル
Tags:

オリジナルとは(STAR WARSの場合・その1)

2010年の映画に、「ピープルvsジョージ・ルーカス」がある。
スターウォーズの熱狂的なファンとスターウォーズの監督ジョージ・ルーカスの映画であり、
スターウォーズの熱狂的なファンのジョージ・ルーカスに対する愛憎をとらえたドキュメンタリーである。

スターウォーズは1977年に公開された。
映画館で観た世代だから、あのときの昂奮はいまも忘れられない。
この映画に登場するファンは、まさしく熱狂的とつけなくてはならないほどの人たち。

その彼らとジョージ・ルーカス側とでは、オリジナルに対する考えが違うことが、描かれている。

1977年公開のスターウォーズは、のちにEpisode IVと呼ばれるようになった。
旧三部作、新三部作があるためである。

1997年に旧三部作がリマスターされ、劇場公開された。
フィルムの洗浄から始まり、デジタル処理も施されている。

このリマスター版を、ジョージ・ルーカス側はオリジナルと位置づけている。
だが熱狂的なファンは、最初に劇場公開されたものをオリジナルとしている。

制作側は、当時の技術ではできなかったことを、20年後の技術で実現しようとする。
つまり制作側にとってのオリジナルとは、ジョージ・ルーカスの頭の中にあるものを映像化したもの、となる。
熱狂的なファンにとっては、ジョージ・ルーカスがそれをオリジナルといおうと、
あくまでもリマスターであり、オリジナルは当時劇場公開されたもの、
パッケージソフトではレザーディスクで発売されたもの、ということになる。
(この映画の公開後、DVDでも、いわゆるオリジナル版が出ている。)

それはリマスター版を認める認めないに関係なく、熱狂的なファンにとってはそうである。

映画の中でも取り上げられているが、
1980年代にモノクロ映画をカラー化しようという動きがあったときに、
ジョージ・ルーカスは反対の立場に立っている。
そういう彼が、自分の作品に対しては反対の立場をとっている。

何をもって「オリジナル」とするのか、
この映画でもそうだが、立場によって違うということに結局のところなってしまうのか。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]