妄想組合せの楽しみ(その34・余談)
オラクルのプリメインアンプ、Si3000(S3000でもかまわない)は、
ジャーマン・フィジックスのUnicornをぜひ鳴らしてみたい、とも考えていた。
つい過去形で書いてしまったが、いまでもぜひ鳴らしてみたい、とつよく思っている。
それもUnicornIIではなくて、初代のUnicornを、だ。
この組合せを思いついたときも、Si3000をプリメインアンプではなくて、パワーアンプとして使うつもりでいた。
どうしてもUnicornにサブウーファーを足したいから、で、そのためにはコントロールアンプがあったほうがいい。
ならば別にSi3000でなくても、単体のパワーアンプを選べばいいという声もあるだろうが、
Si3000のフォルティシモでも吹き上げてくるような音の豊かさに、
スレッショルドの800Aの清楚な凄みに共通するなにかを感じるし、
そして意外にもクリーミーな印象のある音触は、チタン膜振動板のDDDユニットの肌ざわりに寄りそう予感がある。
それにサブウーファーが使わないにしても、Si3000にはあえてコントロールアンプを、
あれこれぴったり合うモノを見つけたくなる。
Si3000と規模も価格もぐんと身近なものになっているけども、
同じようにプリメインアンプなのに、ついパワーアンプとして捉えたくなるものに、ビクターのAX900がある。
AX900にはフォノイコライザーアンプも搭載されていて、どこから見てもプリメインアンプなのだし、
出力は70W×2と、プリメインアンプとしても最近のなかでは少ないほうだ。
それでもAX900をパワーアンプとして使ってみると、意外におもしろい。
話がそれてしまったが、UnicornもSi3000、どちらも手に入れる前に製造中止になってしまった。
UnicornはII型になって、まだ健在とはいうものの、現実には日本に輸入代理店はなくなってしまった。
それだけの購入力はいまのところない。
でもないながらも、いつか手に入れたいと思っているモノから、
消えてなくなってしまうのは、なんともサビシイ……。
ジャーマン・フィジックスのDDDユニットは、現代のグッドマンAXIOM80といえよう。