境界線(その6)
目の前に、いまCDプレーヤー、コントロールアンプ、パワーアンプ、
スピーカーシステムというシステムがあるとする。
それぞれの機器の受持範囲はどこまでなのだろうか。
いいかえれば、どこにそれぞれの機器と機器との境界線があるのか。
ほとんどの方が、CDプレーヤーならば、CDプレーヤーの出力端子までがその受持範囲である、と捉えられるだろう。
コントロールアンプならば、入力端子から出慮端子まで、パワーアンプにしても同じ、
スピーカーシステムもスピーカー端子から先がスピーカーシステム、ということになる、と。
ならば、CDプレーヤーとコントロールアンプを接ぐケーブル、コントロールアンプとパワーアンプを接ぐケーブル、
パワーアンプとスピーカーシステムを接ぐケーブルは、それぞれどこに属するのか。
境界線をどこに引くのか。
それぞれの入力端子、出力端子すべてに境界線を引くならば、ケーブルは独立したコンポーネントとなる。
けれど、CDプレーヤーの役割、コントロールアンプの役割、パワーアンプの役割を考え直してみると、
いくつかの境界線は消えていくはずだ。