サイズ考(その5)
SACDプレーヤーが世に登場したばかりのころの、ある機種で、SACDを再生すると、
コントロールアンプと接続しないでも(ケーブル無しでも)、
ボリュームをかなり上げると音楽が聴こえるという現象が起きた。
CDプレーヤーよりも高いクロックを扱うことに、まだ技術が完全に追いついてなかった為、
不要輻射が盛大にプレーヤーから放出され、それをコントロールアンプが拾ってしまったためである。
そのSACDプレーヤーばかりのせいでもなく、コントロールアンプ側にもある。
つねにオーディオ機器は目に見えないもの、
電磁波や地磁気、漏洩フラックス、振動、熱、そういったものにさらされていて、
なんらかの影響を受けている。
こういうと、それぞれの要因が与える影響はほんの微々たるもので、
その程度で電子機器は影響を受けない、ともっともらしいことを言われる人がいる。
たしかにひとつひとつの要因を単独で判断するとそうかもしれない。
けれど実際にはすべての要因がからみあって作用している。
有吉佐和子氏の「複合汚染」を知らないのだろうか。
オーディオ機器も複合汚染にさらされているというのに。