ワイドレンジ考(その23)
バイワイヤリング対応のスピーカーを鳴らす際、スピーカーケーブルが2組用意できれば、
そのままバイワイヤリング接続をすればいいが、1組だけのとき、
2組あるスピーカー端子のどちら(ウーファー側かトゥイーター側か)にケーブルを接くか。
もちろん最終的には両方の音を聴いて、好ましい方を選べばいいのだが、
最初に音を出すときは、当然だが、どちらかを選んで接がなければならない。
なかにも、ケーブルのプラスをウーファー側に、マイナスをトゥイーター側、
もしくはその逆に接ぐ人もいるが、ふつうはウーファーかトゥイーター側のどちらかだろうし、
それはいつまで聴いて好ましいことが多かった方を、自然と選ぶものだろう。
無頓着に、そのときの気分で、という人はあまりいないだろう。
私はと言うと、100%、ウーファー側に接続する。
これまでいろんなスピーカーで試してきた結果から、ウーファー側を選んでいる。
基本はウーファー側に接ぐ、というのが、私の中にはあるし、
ほとんどの人がそうだと勝手に思い込んでいた。
ところが、意外にトゥイーター側を選ぶ人が多いことに、2年ほど前に気がついた。
しかも、その人たちが、私よりも10歳くらい若いということにも。
もちろん私よりも上の世代で、トゥイーター側を最初に選ぶ人も、極端に少ないけどいる。
とはいえ、私のまわりでは、ウーファー側を選択する人がほとんどだ。
どうも、このことは聴く音楽のジャンルとは関係ないようだ。
世代による違いと関係がある、と私のまわりの人たちだけを見ての感じではあるが。
それであれこれ考えて、私なりの結論が、
もしかすると中心周波数の630Hzが、
育ってきた環境によって上の周波数にズレてしまったのではないか、である。