Date: 10月 18th, 2008
Cate: ワイドレンジ, 瀬川冬樹
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ワイドレンジ考(余談)

周波数帯域以上にワイドレンジ化していると感じられるのが、昨今のオーディオの機器の価格の幅。

熊本のオーディオ店でのイベントで瀬川先生が、
オーディオ機器の価格帯についても、40万の法則と同じようなことが当てはまると、
と言われたのを思い出した。

当時はカタログ誌のハイファイ・ステレオガイドが出ていた。
これに掲載されているオーディオ機器の最低価格と最高価格の積の平方根が、
そのジャンルのオーディオ機器の中心価格であり、
その価格の前後の価格帯が、価格と音質向上の度合いが比例関係にある、という内容だった。

横軸を価格、縦軸を音質向上の度合いに設定したグラフを描くと、
中心価格帯のところは、45度以上の急な直線だが、
その価格帯を外れると、上も下もゆるやかなカーブに移行する。

中心価格帯からはずれた、より高額な価格帯は、カーブが寝てきて、
価格をかけた割にはそれほど音質は向上しない、つまり飽和状態に近くなるし、
また反対に下の価格帯にも同じことが言える、とも。

最近では、極端に高価格のモノが存在するが、
いちおう同価格帯でいくつもの候補が存在するまでを最高価格として、
最低価格は、オーディオマニアが使えるギリギリのモノとしてする。
今はカタログ誌がないから、価格の参考になるのは、冬に出るステレオサウンドのベストバイの号か。

ベストバイに選ばれた機種の最低価格と最高価格の積の平方根を、
それぞれのジャンルで出してみたあとで、どういうモノが選ばれているか、
製品分布はどうなっているかをチェックしてみるのもおもしろいだろう。

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