Mark Levinson JC-2(続々・モジュール構成について)
JC2はほんとうにゲインが高いのだろうか。
オーバーオールで51.4dBのゲインは、同時代のアンプと比較してみて高いといえるだろうか。
ステレオサウンド別冊「世界のコントロールアンプとパワーアンプ」の’76年度版の実測値を書き出してみよう。
括弧内の数字は最初の値がオーバーオールのゲイン、後の値がフォノイコライザーのゲインである。
アキュフェーズ:C200X(59.8dB、39.7dB)
デンオン:PRA1000B(41.5dB、39.4dB)
ダイヤトーン:DA-P10(54.1dB、37.2dB)
ラックス:C1010(51.8dB、35.6dB)
パイオニア:Exclusive C3(58.3dB、35.8dB)
ヤマハ:C2(51.3dB、35.2dB)
GAS:Thaedra(61.8dB、41.8dB)
マランツ:Model 3600(60.1dB、39.5dB)
マッキントッシュ:C28(63.8dB、42.5dB)
これらの値をみていくと、JC2のゲインは平均的な値であり、高くないことがわかる。
けれど、実際にJC2を使ってみると、ゲインを高く感じることがある。
コントロールアンプのゲインが適切かそれとも高い(もしくは低い)と感じるかは、
コントロールアンプのゲインだけで決るものではなく、
パワーアンプのゲイン、それにスピーカーの出力音圧レベルも関係してくる。
そしてもうひとつボリュウムの減衰量も大きく関係している。