私的イコライザー考(その9)
グラフィックイコライザーをつかいはじめるときも、使いこなしをあれこれやっていこうとする場合にも、
使ってみると、その有用性が感じられるのが、
いまは大半のコントロールアンプから省かれてしまったモードセレクターである。
ステレオ/モノーラルの切り替えとバランスコントロールがついてるだけで、
ステレオで聴いていては、つかみどころなく感じていたものが、
モノーラルで聴くことで、はっきりと手ごたえを感じとれるところもあるからだ。
もちろんモノーラルで聴いて、すべてが解決するわけではない。
それでもステレオでだけ聴いてるよりも、ときにモノーラルにしてみてほしい。
録音状態のよいモノーラル盤を使うのもいいが、最新録音をモノーラル化した音を試してほしい。
マッキントッシュのコントロールアンプ、C29、C32などには、7ポジションのモードセレクターがついていた。
ステレオ、モノーラル、ステレオ・リパースのほかに、
左チャンネルの音を両チャンネルから出すポジション、その逆のポジション、
モノーラル信号を左チャンネル(右チャンネル)から出すポジションである。
これだけあると、かなり重宝すると思う。