ソリの道をさがして(追補)
先日の投稿で紹介した「池成子伽琴独奏のための南道民謡・雑歌 ソリの道をさがして」のCD、
購入できるところがうまく見つからない、という声があった。
発売元のページをリンクしておく。
先日の投稿で紹介した「池成子伽琴独奏のための南道民謡・雑歌 ソリの道をさがして」のCD、
購入できるところがうまく見つからない、という声があった。
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audio wednesdayを毎月やっていても、意外と話す時間は取れなかったりする。
音、音楽を聴いてもらうことを優先しているからそうなるわけなのだが、
十分な時間の中で話す楽しさは、忘れたくない。
昨年末、恒例の忘年会をやる予定だったのが、
私の喉の不調(まったく声が出なくなっていた)で、取りやめ。
今日、久しぶりに数人と会って、あれこれ話していた。
14時集合で解散は22時ごろ。
途中から参加の人、20時くらいに帰られた人を含めて五人、
楽しい語らいの時間だった。
そして今日は、珍しいスピーカーを聴くこともできた。
そのスピーカーの登場は知っていたけれど、聴く機会はなかったし、
どうしても聴いておきたいスピーカーでもなかったから、
意外な出合いと感じた。
おそらく、このスピーカーは2セットくらいしか売れていない、と思う。
そんなに少ないはずはないだろう、と思われるかもしれないが、
そういうものである。
そういうスピーカーでも、聴く機会がふと訪れる。
エラックの4PI PLUS.2を、どこに置くのか。
そのことによって、音はずいぶんと変化する。
スピーカーユニットを組み合わせて自作スピーカーに取り組んでいる人ならば、
常に実感していることでもある。
4PI PLUS.2でもそうなのだが、それでも、このリボン型トゥイーターは、かなり鷹揚な性格でもある気がしている。
昨年、今年のaudio wednesdayでは、七つのスピーカーシステムと組み合わせている。
2024年4月、アポジーのDuetta Signatureに、
5月、Western Electricの757Aレプリカに、
7月、メリディアンのDSP3200に、
12月、BOSEの901 Series Vに、
2025年1月、JBLの4343に、
3月、4月、5月、フランコ・セルブリンのKtêmaに、である。
スピーカーの天板の上に置いたこともあるし、ちょっと離れたところに置いたこともある。
スピーカーの天板の上の場合には、前後に移動するだけで音が変るわけで、
メインスピーカーから離れたところに置くのであれば、どうなるのか。
昨年4月のアポジーの時と今回は、スピーカー本体から1m以上離れたところに置いている。
しっかりしたスタンドが用意できれば、それも高さ調整できるモノであれば、
4PI PLUS.2の位置を、大胆に、そして細かく調整していけるが、今回もスタンドは用意できなかった。
そうなると4PI PLUS.2を置ける位置は、自ずと決まってくる。
アポジーの時には左右にはかなり調整幅があったが、今回は、ほぼワンポイントだけだった。
なので、今回は、4PI PLUS.2の位置調整はまったくやっていない。
MQA推しの私でも、ここ最近のMQA-CDの発売状況は、寂しく感じている。
それでもまったく発売されなくなったわけではなく、
ユニバーサルミュージックは、数は少なくなっているものの、
いまでもMQA-CDの新譜を出してくれている。
それから麻倉怜士氏と潮晴男氏によるUltra Art Recordからは、
情家みえの新譜が、やはりMQA-CDで発売になることは、
オーディオ関係のウェブサイトで紹介されている。
この他にも、MQA-CDを出しているところがある。
昨晩知ったばかりの会社で、
東武レコーディングスという。
これまでは通常のCDだけだったのが、今年になりMQA-CDでも発売するようになった。
今日現在で発売されているのは、「ピアノ4手によるチャイコフスキー:交響曲全集」の一枚だけだが、
今月下旬には、クレンペラー指揮エルサレム交響楽団によるマーラーの交響曲第九番が、
MQA-CDでも発売される。
売れ行きのよいCDを新たにMQA-CDとして発売しているようで、個人的にはフランス・ブリュッヘンもMQA-CDで出してほしいところ。
8月6日のaudio wednesdayで、さそうあきら氏の選曲リスト。
ベートーヴェン:交響曲第六番「田園」 第一楽章
カール・ベーム/ウィーンフィルハーモニー
クープラン:「葦」、「オリーブ搾汁器」
クリストフ・ルセ(チェンバロ)
ラモー:「めんどり」、「野蛮人たち」
オリヴィエ・ボーモン(チェンバロ)
ラヴェル:「水の戯れ」
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
ドビュッシー:「水の反映」、「雪が踊っている」
アルトゥール・ベネデッティ・ミケランジェリ(ピアノ)
ディーリアス:「春初めてのカッコウの声を聴いて」
アンドリュー・デイヴィス/BBC交響楽団
バルトーク:弦楽四重奏曲第四番 第三楽章
アルバン・ベルク弦楽四重奏団
バルトーク:組曲「戸外にて」より「夜の音楽」
ゾルターン・コチシュ(ピアノ)
メシアン:「クロウタドリ」
エマニュエル・パユ(フルート)、エリック・ル・サージュ(ピアノ)
メシアン:「キガシラコウライウグイス」
アナトール・ウゴルスキ(ピアノ)
マーラー:交響曲第九番 第一楽章
サー・サイモン・ラトル/ベルリンフィルハーモニー
当日は、さそうあきら氏の解説付き、そして絵付きだった。
ベームの「田園」は、音楽を聴き始めたころのさそうあきら氏を虜にした音楽(演奏)。
昨晩のaudio wednesdayの休憩時間に、さそうあきら氏の奥さまのリクエストでかけたCDが、
「池成子伽琴独奏のための南道民謡・雑歌 ソリの道をさがして」である。
伽耶琴(かやぐむ)の録音。
このCDが、とても新鮮だった。
ジャケットを見れば、韓国の琴なんだろうな、と、そのくらいのことはわかっても、
鳴ってきた音は、生々しくすごかった。
リアリティがとてもある。
ウェストレックス・ロンドンで聴いたのも良かったのかもしれない。
2008年ごろの録音だそうだが、かなりの優秀録音として話題になっていてもおかしくないほどなのに、
まったくそうでないのは、レコード店では扱っていないためだろう。
ディスク番号は、TOPCD-122。
私は先ほどヤフオク!で見つけて落札した。
「ソリの道をさがして」で検索すれば、販売しているところはすぐに見つかる。
昨日のaudio wednesdayでは、ウェストレックス・ロンドンのスピーカーに、
エラックのリボン型トゥイーター、4PI PLUS.2を足して鳴らした。
野口晴哉氏は、シーメンスのオイロダインに、デッカのリボン型トゥイーター、DK30を組み合わせて鳴らされていた。
しかもDK30は、ストックとしてなのだろうか、プラス6本所有されていた。
もしかするとウェストレックス・ロンドンにもDK30を組み合わせて、ということを考えておられたのか──、は、いまとなっては確認できないが、
ウェストレックス・ロンドンにリボン型トゥイーターを足すのは、以前から試してみたかった。
7月の会で、ウェストレックス・ロンドンを鳴らした。
今回は同じラインナップで、エラックだけを足して鳴らした。
ウェストレックス・ロンドンは、オイロダイン同様、壁に取り付けられているため、
スピーカーの位置、振りといったセッティングは何もできない。
そのため器材を操作するため右チャンネルのスピーカーよりも外側にいると、
左右の音の広がりは、感じとりにくい。
スピーカーを振れれば──、とは思うけど、それは無理。
けれど4PI PLUS.2を足すと、そのへんの鳴り方が大きく変ってくる。
この変化は、4PI PLUS.2を何度もいくつものスピーカーと組み合わせてきた経験から予想できていたけれど、
それでも驚く。
今日のaudio wednesdayは、あまりの暑さなので、
予定されていた方でも、今日はやめておこう、と思われてもおかしくない。
にも関わらず、さそうあきら氏のDJということで、初めての方もおられて、良かった。
スピーカーは先月と同じウェストレックス・ロンドンで、他の機材も同じ。
違うのは、エラックのリボン型トゥイーターの存在だ。
かなり音は変る。
今日のポジション、調整がベストではないが、うまく鳴ってくれた。
こうも暑いと、いつもならなんでもないことでも面倒に思えてくる。
楽な方に流されたいという気持もわいてくる。
それでも鳴ってきた音を聴くと、やっぱりきちんとやってよかった、と思える。
会が終って、途中まで帰りが同じだった方(たぶん同世代だろう、女性の方)が、
「音楽は詳しくないんですけど、あのレコードの響きが、他のレコードとはまったく違っていて、驚きました」、
そんなことを話された。
シャルランのレコードを鳴らした後で、ワンポイント録音だ、説明した。
オーディオマニア相手ならば、シャルランのレコードといえば、それで済むが、
ワンポイント録音がどういうものなのかも、簡単に説明した。
この時の会に参加されていた人たちの反応は、
オーディオマニアの反応よりも素直だったような気がする。
スピーカーが、こんな感じで鳴ってくれるのか──、
そんな印象を持たれたようでもある。
シャルラン レコードは、数年前に、新たにCD復刻がなされている。以前のCDよりもずっと好ましい仕上がりのようだ。
来られた方の反応を見ていて、それに上記の方の話を聞いて、
近いうちにワンポイント録音ばかりかける会をやろうと考えている。
古くはエーリッヒ・クライバーの「フィガロの結婚」もそうだし、
オーディオマニアの間でよく知られる「カンターテ・ドミノ」もそうだ。
デジタル録音になってからでは、
デンオンから発売されていたインバルのマーラーの四番がある。
マイクロフォンは三本使用だが、テラークもワンポイント録音と言える。
明日(8月6日)は、さそうあきら氏のDJによるaudio wednesday。
明日は、今日ほどの暑さではないようですが、それでもかなり暑くなりそうです。
なので軽装でお越しください。
Speaker System: Westrex London + ELAC 4PI PLUS.2
Control Amplifier: Marantz Model 7
Power Amplifier: Accuphase A20V, McIntosh MC275
CD Transport: Accuphase DP100
D/A Converter: Meridian ULTRA DAC
開始時間は19時。終了時間は22時。
開場は18時から。
会場の住所は、東京都狛江市元和泉2-14-3。
最寄り駅は小田急線の狛江駅。
参加費として2,500円いただく。ワンドリンク付き。
大学生以下は無料。
真空管アンプでもないし、マッキントッシュのアンプでもないが、
MC275と同じ意味で、スレッショルドのSTASIS 1にも、ある種の憧れがある。
ステレオサウンド 47号の「オーディオ巡礼」のなかで、
五味先生は、こう書かれていていたからだ。
*
南口邸ではマッキントッシュではなくスレッショールドでタンノイを駆動されている。スレッショールド800がトランジスターアンプにはめずらしく、オートグラフと相性のいいことは以前拙宅で試みて知っていたので南口さんに話してはあった。でも私は球のマッキントッシュを変える気にはついになれずにきたのである。
*
スレッショルドの800Aは、そのころの私にとっては憧れのパワーアンプだった。
800Aは、幸運にも熊本のオーディオ店で聴いている。じっくりとではなかったけれど、
《800Aのあの独特の、清楚でありながら底力のある凄みを秘めた音の魅力が忘れられなかった》、
瀬川先生が書かれていた音は、こうなんだと納得できる音を聴くことができた。
これらのことで、私にとってスレッショルドは特別な、憧れのブランドとなったわけだが、
800Aに続く400A、4000の音に惹かれることはなかった。
やっぱりスレッショルド、と思えたのは、その後に登場したSTASIS 1である。
しかもSTASIS 1は、テラークのカッティング用アンプとして採用されていた。
だが残念ながら、テラークのLPをSTASIS 1で鳴らした音を聴くことはなかった。
カッティングヘッド駆動用のパワーアンプというのは、私にとっては、
けっこう特別な存在でもあった(とあくまでも過去形なのだが)。
たとえば出力管のEL156に、かなり憧れていた時期があったのも、
ノイマンのカッティング用アンプとしてEL156のアンプが使われていた、という記事を読んだからだ。
その頃の私は、300Bに代表されるST管の形状があまり好きではなかった。
EL34やシーメンスのEdのカタチが好きだったから、
ややずんぐりしているもののEL156は、こちら側の真空管として、
私の目には映っていた。
中学生のころは、どんな真空管なのか、よく知らなかったけど、
ウェストレックスのカッティング用アンプに使われていた7027Aへの興味も、かなり強く持っていた。
カッティング用アンプと同じ真空管を使ったから、
同じ音になるわけでもないし、
いい音のアンプになるわけでないことは、
中学生にだってわかること。
それでもそれらの真空管への憧れは消えたりしなかったし、
完成品のアンプとして採用されていたMC275は、やっぱり特別な存在でもあった。
オーディオに興味を持ち始めた中学生のころ、妄想していたことがいくつあって、
そのうちの一つが、カッティングヘッドを駆動するパワーアンプと、
スピーカーを駆動するパワーアンプを、同じにしたら──、というのがある。
マッキントッシュのMC275は、「五味オーディオ教室」でオーディオの世界に入った私にとっては、
五味先生愛用のパワーアンプとして、いつまて経っても特別な一台である。
だからといって、自分のモノとしたい、と思ったことはないが、
それでも事あるごとに聴く機会はあって、いいアンプだな、と思い続けてきた。
昨年からaudio wednesdayを再開して、MC275を聴くことは増えた。
聴いていて、ふと昔の妄想を思い出していた。
MC275は、レコード会社でカッティングヘッドの駆動アンプとして使わられていた時期がある。
知らず知らずのうちに、MC275でカッティングされたLPを、 MC275で鳴らすスピーカーを通して聴いている。
8月6日のaudio wednesdayは、マンガ家のさそうあきら氏のDJ。
スピーカーは告知している通り、ウェストレックス・ロンドンを鳴らす。
それにエラックのリボン型トゥイーターを足すのだが、どういう結果をもたらすのか、
予想できるところもあるし、そうでないところもあって、私自身、わくわくしている。
さそうあきら氏から当日のプレイリストはいただいているが、
来てのお楽しみということで、まだ公開しない。
Speaker System: Westrex London + ELAC 4PI PLUS.2
Control Amplifier: Marantz Model 7
Power Amplifier: Accuphase A20V, McIntosh MC275
CD Transport: Accuphase DP100
D/A Converter: Meridian ULTRA DAC
開始時間は19時。終了時間は22時。
開場は18時から。
会場の住所は、東京都狛江市元和泉2-14-3。
最寄り駅は小田急線の狛江駅。
参加費として2,500円いただく。ワンドリンク付き。
大学生以下は無料。
現在、真空管を製造しているのは、中国、ロシア、スロヴァキアで、続いてアメリカ、日本ぐらいだろう。
ポーランドにFezz Audioというブランドがある。
このFezz AudioのFacebookでの告知によると、
EUの助成金を得て、ポーランドでの真空管の製造が始まる、とのこと。
いつごろ、実際の真空管が登場するのかは、まだはっきりとしないが、
新たな真空管が手に入れられるようになることは確かだ。