Ampzilla(その人気)
「世代とオーディオ(その14)」を書き終って、ステレオサウンド 59号をぱらぱらとめくっていた。
特集はベストバイ。
このころのベストバイはオーディオ評論家だけでなく、
読者が選ぶベストバイ・コンポーネントの集計結果が載っている。
それだけでなく投票した読者の現用機器の集計結果も掲載されている。
これを丹念にみていくと実に興味深い。
59号の発売、つまり1981年におけるパワーアンプ使用台数の一位は、QUADの405の102台、
二位がアキュフェーズのP300Xの92台、三位はパイオニア Exclusive M4(a)の85台、
四位はデンオンのPOA3000の84台、五位にAmpzillaが来ている。
Ampzillaの使用台数はAmpzilla II、Ampzilla IIAも含めて51台である。
ちなみにサンプル数は3003。Ampzillaの総数率は2.8%で、
1978年度は十六位、1979年度は八位と確実に順位をあげている。
Ampzillaより上位に来ているパワーアンプは、どれもAmpzillaと同価格帯のモデルではない。
405はAMpzillaの約1/4、アキュフェーズ、デンオン、パイオニアにしても1/2から1/3の価格であること考えると、
このころのAmpzillaの人気と実力の高さが読み取れよう。
ブランド別/現用装置対照表もある。
GASはパワーアンプ部門で53台の十一位。
Ampzillaが51台だから、あとの2台はSon of AmpzillaかGrandsonであろう。
Godzillaということは考えにくい。
Ampzillaとペアとなるコントロールアンプをみると、Thaedraは16台の二十五位。
ということはGASの純正ペアで使われるAmpzillaは1/3以下となる。
この結果は、ちょっぴり残念に思う。