DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その10)
回路図を見てわかることは、他にもある。
DB1+DB2の回路について、少しだけわかったのは、ステレオサウンド増刊「世界のコントロールアンプとパワーアンプ」で、上杉先生は《高周波の妨害に完璧を期していること、も特徴といえる》と書かれている。
何をもって完璧といえるのかは、とりあえず措くとして、確かにDB1+DB2は、この時代のアンプとして数少ない高周波対策を積極的に行っている。
フォノ入力にはフェライトビーズが使われているし、pF単位の小容量のコンデンサーも多用されている。
個人的に感心したのは電源部。電源トランスの一次側にもフェライトビーズが使われているし、小容量のコンデンサーが一次側巻線に対して並列に使われている。
二次側巻線に対してもブリッジダイオードの中心に縦断するような形で使われている。
その電源トランスには、一次側シールドと二次側シールドがあり、一次側シールドはトランスの鉄芯とともにシャーシーグラウンドに接続されている。
二次側シールドは定電圧回路の制御トランジスターのコレクターと、抵抗を介して誤差増幅回路に接続されている。
以前、別項で定電圧回路の制御トランジスターは、コレクターを出力とした方がいいのではないか、と、その実例としてスペンドールのパワーアンプを挙げているが、DB2もそうなのだ。
DB2はすでに書いているように+33Vの定電圧回路の+側を設置することで-33Vの電源としているわけだが、通常、+側の定電圧回路の制御トランジスターはNPN型トランジスターを使い、エミッターが出力となる。
DB2ではPNPトランジスターを使い、コレクター出力としている。私はこれも高周波対策の一つだと捉えている。
DBシステムズと同時代のアンプのすべてのアンプの回路図を見たわけではないから断言はできないが、ここまでやっているアンプはわずかだと思っている。
コントロールアンプではないが、スチューダーのパワーアンプA68も、高周波対策は行っていて、ここがコンシューマー用モデルであるルボックスのA740とはっきりと違う点である。