真空管アンプの存在(KT88プッシュプルとタンノイ・その17)
(その16)にコメントをもらっていた。
そのコメントの最後に《宮崎さんの思う真空管プリメインアンプのベスト・デザインを、ぜひ教えてください。また、その理由についてもお聞かせいただけると嬉しい限りです!》とある。
真空管プリメインアンプのベストデザイン、これがけっこう難しい。
あれこれ、いろんなプリメインアンプの顔を思い浮かべていたのだが、
これこそベストデザインというアンプはない──、
それがいまのところの結論となる。
ベターデザインならば、いくつかある。
その中で、いま手元に置きたいモノというふうに考えてみた。
私が初めて聴いた真空管プリメインアンプは、ラックスのLX38。
熊本のオーディオ店に瀬川先生が来られて時に聴いている。この時、私のリクエストで、スペンドールのBCIIとピカリングのXUV/4500Qとの組合せで、もう一度鳴らしてもらった。
この時のことは別項で書いているので詳細は省くが、瀬川先生から「玄人の組合せ」とお褒めの言葉をいただいた。
だからLX38には思い入れがある。そのデザインもベターデザインとは思っているけど、
ベターデザインと感じているモノの中から、一つだけ選ぶとなるとは、LX38ではない。
ベターデザインの感じているモノの中から一つだけ、ということが、
いわば準ベストデザインとなるのではないか──と考えると、
選ぶのはダイナコのSCA35である。