Date: 8月 9th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その8)

JBLのSG520の回路図は、検索すればすぐに見つかるし、昔のステレオサウンドでも、無線と実験、ラジオ技術などでも掲載されている。

DBシステムズのDB1+DB2の回路図は検索すれば見つかるが、私が検索した範囲では定数が入っていないのしかなかった。

私のところにはDB1+DB2だけでなく、ヘッドアンプのDB4、トーンコントロールユニットのDB5、パワーアンプのDB6の回路図のコピーが揃っている。

DB1の回路図には手書きで修正が入っている。この手書きのところが、DB1Aへの改良点であるから、元はDB1の回路図だが、DB1Aの回路図でもある。
もちろんコンデンサーや抵抗の値も入っている。

いつかDB1+DB2を手に入れる日が来るかもしれないと、ずいぶん前に手に入れている。
回路図を手に入れてから、ずいぶんかかった。それでもDB1+DB2は、私の元にやって来た。

回路図があるから、DB1Aへと変更することもそれほど大変ではない。でもDB1のまま、使っていくと思う。

Date: 8月 8th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その7)

DBシステムズのDB1+DBにはペアとなるパワーアンプDB6がある。DB6は初段は差動回路になっている。こういうところもJBLのSG520とSE400Sのペアと共通している。

DBシステムズのアンプは、基本的にFETを使用していない。基本的に、としたのは、DB1の初段のカスコードにFETが使われているからだ。

そのため初段がFETの場合だと省ける入力コンデンサーがある。
1977年のアンプとしては、時代にやや逆行しているようにも見えるが、FETを使わずに全段バイポーラトランジスターというアンプも、その後に登場している。

1980年代の後半にドイツから登場したH&Sがそうである。かなり高価なフォノイコライザーアンプ、ラインアンプ、パワーアンプは、どれも高い解像力をもつと評価されていた。

DB1のアンプ部には、-33Vの電圧がかけられている。SG520は、-21V。DB1、SG520、どちらも定電圧回路を持つが、ここには違いがある。

SG520は-21Vの定電圧回路に対し、DB1は+33Vの定電圧回路を持つ。どういうことかというと、乾電池を思い浮かべてほしい。

乾電池の-の電極を接地すれば、+の電極は、1.5Vの乾電池ならば+1.5Vの電源となる。
反対に+の電極を接地すれば、-1.5Vの電源のなるのと同じで、DB1は電源のDB2からの +33V側を接地することで-33Vを得ている。

Date: 8月 7th, 2026
Cate: ディスク/ブック

So(その5)

ずっと以前のしんどかった時期に、「赤毛のアン」を読み返したくなった。衝動に近かった。近所の書店で、「赤毛のアン」の文庫本を買って、一気に読んでしまった。

「赤毛のアン」には、続編があるのは知っていただけで読んだことはなかった。書店には全てあったから、一冊ずつ買って読んだ。

何冊目かで「アンの友達」を読んだ。
「ロイド老淑女」が収められている。
読みながら泣いていたことを思い出す。ボロ泣きだった。なぜ、こんなに──、と思うほど読みながら泣いていた。

しんどい時期に“Don’t Give Up”を聴いても流れなかった涙だ。

Date: 8月 6th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来た(その2)

日曜日午後に届いたDBシステムズのDB1+DB2を、ここ数日眺めていると、ウッドキャビネットにおさめたままが、いい感じだな、と思うようになっている。

別項で、何度か書いているようにウッドパネルやウッドキャビネットを好まない。
マークレビンソンのLNP2に憧れながらも、ウッドケース(キャビネット)に入れない方がかっこいいのに……、と中学生のころから思っていた。

これも別項で書いているが、例外がないわけではなく、QUADのコントロールアンプ33とチューナーFM3を一緒におさめるスリーブは、中学生のころから、六十をこえたいまでも、いいと感じている。

それから、これも別項で書いているが、ダイナコの管球式プリメインアンプのSCA35も、以前、ハーマンインターナショナルの広告で見たウッドケースはいいと思っているが、
発熱を考慮すると、おさめないほうがいいと思うけど、それでもチープな印象のSCA35が、かわいらしく見えてくるから、気になる。

DB1+DB2の同じなのだ、と実物を前にして思っている。音に関してはウッドキャビネットに入れない方がいい。でも、発熱の問題もないし、このまま使っていくように思っている。

Date: 8月 5th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その6)

差動回路でも対称回路でもないのであれば、基本的なエミッター接地回路なのか。
当時、中学生の知識ではここまでだった。

仮にエミッター接地回路だとして、ステレオサウンド 42号で語られているような音が出せるのか。

回路だけで音が決まるわけではないことは、すでにわかっていたけれど、それでも……、と疑問は残る。

それから、それほど経たないうちにJBLのSG520の回路図を何かで見た。
SG520とペアとなるパワーアンプ、SE400Sは差動回路を採用しているが、SG520はそうではない。対称回路でもない。

その頃はまだSG520の音を聴く機会はなかったけれど、その音については、いくつか読んでいた。分解能に優れた音のコントロールアンプだとわかる。

エミッター接地回路でも、設計時代、コンストラクション、部品選定によって、そういう音が出せるのか──、と思いつつも、すぐにはSG520の回路のユニークさに気づかなかった。

パッと見は、大きな特徴はないように見えるけど、少し注意してみると、NPNトランジスターではなくPNPトランジスターが初段に使われていることがわかる。

えっ? と思いきちんとSG520の回路図を見る。
差動回路や対称回路では、正負二電源となる。エミッター接地回路だと正電源のみとなる。

SG520は正電源のみなのではなく、負電源のみなのに気づく。
DB1+DB2も、そうである。

Date: 8月 4th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その5)

ステレオサウンド 42号の新製品紹介で、井上先生と山中先生の対談を読めば、多くの人がDB1+DB2の音を聴いてみたい、と思っただろうと、私は勝手に思っている。
     *
山中 こうした機能本位の、考え方によっては非常に強烈でものすごいコンストラクションを見ると、製作者のはっきりしたポリシーが感じられますし、一本筋が通ってるユニークな製品である事は確かです。
 音そのものも、そうしたコンストラクションと非常に共通した点が多いように思えます。このアンプの音の特徴は、切れ込みの良さ、鋭い立ち上がり、低域の締まり具合にあって、たとえばAGIの非常に繊細な切れ込みに対して、もっと深さと鋭さをあわせて持った方向に掘り下げていったという印象です。
井上 AGIの方が音的にはやや古いタイプになってしまったのではないかという感じさえしてきますね。AGIが日本かみそりの切れ味を持っているとしたら、DBシステムズは両刃のカミソリの刃という感じでシャープさがあります。ですから、AGIの音が本当に好きな人にとっては、ちょっと抵抗が出てくるかもしれません。どちらも、同じ方向で追求していった音だと思いますが……。
山中 直截すぎるところがあるでしょう。切れ込みが本当に鋭いとさっきもいいましたけど、音の一つ一つが非常に尖鋭に聴こえてくるところは、今までのいかなるコントロールアンプからも得られなかったものですね。
     *
これを読んで聴きたいと思ったし、いったいどんな回路なのだろうかとも、あれこれ想像した。といっても当時中学三年生だった私の知識では、たいしたことは何もわからなかったが、それでも想像するのは楽しかった。

DB1+DB2の回路について、少しだけわかったのは、ステレオサウンド増刊「世界のコントロールアンプとパワーアンプ」(1978年発行)によってである。
上杉先生がここのアンプの解説を担当されていて、DB1+DB2のところに《同社発表によると「差動アンプもコンプリメンタリー方式も使わぬカスコード・アンプによる構成」となっている》とある。

これだけの情報では、ほとんどわからないにも近いが、それでも差動回路を使っていないことだけはわかる。ならばどんな回路なのか。
この時代のアンプの大半は差動回路を採用していた。コンプリメンタリー(対称回路)でもないのならば、昔ながらの回路なのか。

DB1+DB2の回路は、JBLのSG520に近いことが、数年経ってわかった。

Date: 8月 3rd, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その4)

瀬川先生のオーディオ・ティーチインでは、試聴が終ったら、リクエストに応じてくれていた。

この時、パワーアンプの一台がパイオニアのExclusive M4だった。パイオニア純正の組合せ、Exclusive C3との音も良かったけれど、
Exclusive C3よりも繊細でもっと切れこみの鋭いコントロールアンプとだったら、どういう音になるのか──、それを聴きたかったから、DB1+DB2とExclusive M4の組合せを希望した。

瀬川先生も、いい組合せだと言ってくれた。アピアランス的にはアンバランスといえる組合せでも、鳴ってくる音は良かった。

ステレオサウンドの試聴室で聴いたDBR15Bの音よりも、私の耳には、この時の音のほうが、記憶として鮮明に残っている。

DBシステムズのアンプが、現在、どの程度の評価を得られるのか──、といえば、なかなか難しいところがある。
古いDB1+DB2だと五十年ほど、製造されてから経っている。

使用状況によって、経年劣化は違ってくる。修理がなされているのかどうかでも違ってくる。シリアルナンバーが近い個体であっても、同じ音を聴かせてくれる保証はほとんどない。

だから誰かに薦める気はない。

それでも落札したのは、当時の定価の十分の一以下だったことも大きいが、オーディオに興味を持って、この世界に入って今年で五十年。

さまざまな影響を受けてきた。その全てをふり返って確認していくことは無理でも、いくつかはやっていけるし、やっていきたい。

Date: 8月 3rd, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来た(その1)

昨日、出かける少し前に、届いた。
アンプ本体と電源部、二筐体ではあってもどちらもこがただから、梱包された状態でも、こんなものかと思うくらいでしかない。

帰宅後、梱包をとく。DB1+DB2を見るのは、どのくらいぶりだろうか。
ステレオサウンドにいたころ、DB1BとトーンコントロールユニットDB5を一枚のフロントパネルで結合させたDBR15Bは聴いている。

それ以前は、朝沼予史宏氏のリスニングルームで見ている(聴いている)から、ほぼ四十年ぶりぐらいとなる。

DBシステムズのDB1+DB2が、ステレオサウンドの新製品紹介に登場したのは42号(1977年3月発売)。その後、DB1A、DB1Bと改良モデルが出ている。

今回、私のところにやって来たのはDB1+DB2で、シリアルナンバーで判断すると、初期のモデルのようだ。
だとすると製造されてからほぼ五十年。

ウッドケースに一箇所、硬いものを落としてついたと思われる傷(へこみ)があるが、コンディションはいい方だ。

DB1の入出力端子は金メッキが施されていないこともあって、黒ずんでいることが割とあるが、端子は割ときれい。

個人出品ではなくストア出品だから、どんな人が使っていたのかは何の情報もないが、大事に使われていたように感じられる。

Date: 8月 2nd, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その3)

瀬川先生のオーディオ・ティーチインで、その回の時聴いたのは、マークレビンソンのLNP2、AGIの511、マッキントッシュのC32、パイオニアのExclusive C3などが用意されていた。

他にもあったような気がするするけれど、確実に聴いたと記憶にあるのは上に挙げた機種で、いま思うと、どの機種もはっきりとした個性を持っていた。

LNP2が一番いいと感じたけれど、好印象だったのは、511とDB1+DB2だった。
511はRFアンダープライゼスが輸入していた正規品ではなく、並行輸入のブラックモデルだったことは別項に書いているとおりで、この511の音は、聴いていて気持いいものだった。

DB1+DB2の音は、マークレビンソンと一緒に聴けたことも良かったと思っている。当時高校生だったから、二十万円以上するコントロールアンプは、欲しくてもすぐに手が届くわけでもなく、それでもマークレビンソンのコントロールアンプに通じる良さを持つアンプが、数分の一の価格で手に入る。

まさにプアマンズ・レビンソンであった。

固有名詞の前にプアマンズとつけることは、昔からよく使われていた。それでも受け取り側の意識は時代と伴い変化していき、私がステレオサウンドにいたころも、読者からプアマンズ◯◯という表現は、貧乏人のための、というひょうげんだから不快だという苦情があった。

高校生だった私は、アルバイトといえば新聞配達ぐらいしかなくて、社会人と比較すればプアマンだ。マークレビンソンのアンプが欲しくてもすぐには手が届かない。そんな私にとって、DB1+DB2は、マークレビンソンへの道の途中にしっかりと存在している音のアンプだった。

それだけの魅力だったら、いまこうしてヤフオク!で落札することはしなかった。確かにプアマンズ・レビンソンといえても、DB1+DB2はDBシステムズのアンプであり、
マークレビンソンのアンプを手に入れたとしても、そのまま使い続けたいという想いも抱かせた。

Date: 8月 1st, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その2)

DBシステムズのDB1+DB2の、アメリカでの当時の価格はDB1が397ドル、DB2が78ドル、ウッドキャビネットが34.95ドルだった。1977年は、1ドル260円ほどだから、単純計算だと132,000円ほどとなり、ヤマハのC2と同価格帯のコントロールアンプとなる。

アメリカからの輸入品なのだから、関税や輸送代、輸入元の利益などを含めると、日本での212,500円という値付けは、当時の感覚では、このくらいだろう、というところに収まっている。

いまの感覚からすると、輸入品とはいえ高い、と感じるかもしれない。それでも音を聴くと、そのへんの感覚は違ってくることもある。

DBシステムズと同じアメリカのコントロールアンプには、AEAのAnalogue 520(298,000円)、AGIの511(260,000円)、マッキントッシュのC26(248,000円)など、同価格帯には選択肢が他にもあり、けっこう充実していた価格帯でもあった。

ヤマハのC2ともずいぶん対照的だし、マッキントッシュのC26とも対照的でもあるDB1+DB2を、どう受け止め評価するのか。

人によって違ってくるのは当然であり、それはDB1+DB2の音を聴いているかによって、相当に違ってくる。

私は瀬川先生が熊本のオーディオ店に定期的に来られて行われていたオーディオ・ティーチインで、DB1+DB2を聴くことができた。

この時、聴いていなければ、今回、落札することはなかったと思う。

Date: 7月 31st, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その1)

今年になってパワーアンプが増えたことは、すでに書いている。パワーアンプの数が増えたらコントロールアンプの数も増やしたくなる。

とはいっても、パワーアンプほどコントロールアンプの傑作はそれほど多くない。個人的にも魅力を感じるモノとしてのコントロールアンプは、それほどない。

先ほど、ヤフオク!で、DBシステムズのDB1+DB2を落札した。
DB1+DB2は別項で触れているように、徹底的にローコスト化をはかった造りをしている。
プリント基板にRCAジャックを取り付け、そのままリアパネルとしている。なのでリアパネルとしての強度は低い。

DB1+DB2は、1977年ごろに登場しているから、当時のラインケーブルには太くて重たいモノはなかった。細く軽いケーブルだから、DB1+DB2のようなリアパネルでも使えた。

今どきの太く重たいケーブルだと、DB1+DB2のリアパネルにはかなりの負荷となる。全ての端子に、そんなケーブルを接ぐことは、故障の原因となる。

リアパネルがそうであるように、フロントパネルも素っ気ない。化粧っ気がない。

DB1がアンプ本体の型番で、DB2が電源の型番。アンプ本体がそうなのだから、電源部も、これ以上コストは削れない感じの造りだ。

DB1+DB2は、当時DB1が171,500円、DB2が41,000円で合計212,500円していた。ヤマハのC2が150,000円だった。何も知らなければ、DB1+DB2が高いとは思えない、そんなアンプである。

そのDB1+DB2を、今回、動作未確認品ということで、かなり安価で落札できた。

Date: 7月 31st, 2026
Cate: ディスク/ブック, 映画

今日の日はさようなら

二日前に映画「ちいかわ 人魚の島のひみつ」を観た。映画の中で、「今日の日はさようなら」が流れる。

ひさしぶりに聴く歌だと思っていた。
帰宅してストリーミングを検索。いろんな人が歌っている。
私にとって意外だったのは、映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」でも使われていたことだった。

映画館で観ている。だから、その時聴いている。2009年の映画だから、それほど昔というわけでもない。
なのに、「ちいかわ」を観て、いつ以来だろうとふり返るほどに、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」での記憶はなかった。

けっこう印象に残るシーンでの、さらに印象に残る使われ方なのにも関わらずである。

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」では、ひさしぶりに聴いた、と思わなかったからかもしれない。

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」以前だと、小学生か中学生の音楽の授業での記憶ぐらいしかないから、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」で耳にした「今日の日はさようなら」は、ほんとうにひさしぶりだったのに、そう思わなかったのか。

同じ歌でも歌う人によって、印象は変るのは言うまでもないことだが、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」での「今日の日はさようなら」を今回改めて聴いて、歌だけを比較すると、どちらかがより強く印象に残るという感じ方はなかった。

ならば映画の中での使われ方の違いとなるわけだが、そこシーンだけを比較できるのであれば、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の方が強い印象と感じるかもしれない。

なぜだろう、と考えながら、昨晩はいくつかの「今日の日はさようなら」を聴いていた。

Date: 7月 30th, 2026
Cate: ワイドレンジ

同軸型ユニットの選択(その36)

ARU付きエンクロージュアは、二年間ほどだったが、所有していたことがある。いわゆるシャーウッド型エンクロージュアで、ずんぐりむっくりしたプロポーションで、フロントバッフルが傾斜している。

ヤフオク!で落札したモノで、確か五千円ほどだった。かなり以前に作られたモノなのだろうが、造りはしっかりとしていた。
大工さんに頼んで製作した、と説明文にはあった。造りの良さは、そのことを実感させてくれたほどだった。

つまりエンクロージュア本体は、いわゆるオリジナルではない。けれどリアバッフルに取り付けられていたARUは、グッドマン製のオリジナルだった。

このエンクロージュアには、友人から少しの間借りたフルレンジユニットを取り付けて鳴らした。
そのスピーカーユニットとエンクロージュア(ARU)との相性がどうだったのかを探るほどは聴いていない。感触がとりあえず掴めるぐらいでしかなかったが、いま思えばARUだけでも取り外して取っておけばよかった、と少し後悔している。

部屋の大きさは変らないのに、スピーカーシステムの数が増えていくのだから、処分している。

私が持っていたシャーウッド型エンクロージュアは、30cm口径用だったが、これを38cm用にひと回り以上大きくする。全体のイメージとしては、JBLのL200のようにしたい。
その上でARU。

アルテックの604-8Gがうまく鳴ってくれるという確信も保障もないが、こういう感じのエンクロージュアもいいな、と思っている。

Date: 7月 29th, 2026
Cate: 会うこと・話すこと

店で買うと云うこと(その8)

ラジオ技術2005年1月号の特集は、第34回ベスト・ステレオ・コンポ・グランプリで、その座談会で、菅野先生が語られている。
     *
菅野 実は僕はさる知人から頼まれて、銀座に店を持っている実業家が集まる会合で話をしまして、皆さんは絵や彫刻には関心をお持ちのようだけれども、文化という点では音楽も同じことなんですよ、ということで、デモをやったことがあるんです。デモが終ったあと、なるほどオーディオというものがこんなすばらしい音楽を聴かせてくれるということがわかった。ところで、いま並んでいるこういう製品は銀座で買えますか、というんです。銀座にはないというと、じゃデパートにはあるあというから、デパートにもない。というと、何ともいえない顔をしてましたね。でも、昔は銀座でも井上商会とかヤマハなんかで売ってましたよね。秋葉原にはあるというと、「アキバですか」という顔をしてました。
高橋 オーディオ製品を買いに秋葉原にいくきはしませんね、あの雰囲気じゃ。
     *
反論したい人もいよう。

私はこの時の話を、菅野先生から直接聞いているから、ラジオ技術には載っていないことも聞いている。

2005年から二十年以上経っている。銀座も変ったといえば変化している。いい方向にばかりではない。
秋葉原も変っている。オーディオを買う場としては、いい方向悪い方向というよりも寂しい方向に変っている。

以前別項で書いている友人Aさんの女友達、それからBさん夫妻。彼女らは、秋葉原のオーディオ店からではなく、ヨドバシで、それぞれSACDプレーヤーとプリメインアンプ、ヤマハのセパレートアンプの5000シリーズを購入している。

どちらも秋葉原のオーディオ店からは買いたくなかったからだ。

Date: 7月 28th, 2026
Cate: 「スピーカー」論

「スピーカー」論(スピーカーユニットのインピーダンス)

スピーカーユニットを組み合わせてスピーカーを自作する場合、基本的には各ユニットのインピーダンスは揃えるようにする。

ウーファーが8Ωならば、スコーカー、トゥイーターも8Ωとするわけだが、コーン型ウーファーとホーン型トゥイーター(スコーカー)の場合、あえてホーン型ユニットの方を高くするのも、一つの手法である。

例えばJBLの4343の2405は、私が見た限りでは16Ωになっている。
以前、別項で書いているように、JBLのコンプレッションドライバーの比較試聴を知人が聴いている。
8Ωと16Ωの比較試聴だったそうだが、16Ωの方が、鳴った瞬間、いいと感じた、とのこと。

この話を知人から聞いてそうだろう、と思ったことも書いている。

野口晴哉氏所有のウェスターン・エレクトリックの757Aを聴いている。この757Aというスピーカーシステムは、ウーファーは4Ω、トゥイーターは16Ωである。

この757Aの音は、本当に素晴らしかった。そして、この757Aの音を聴いて、コーン型ウーファーとホーン型トゥイーターの組合せの場合ならば、変換効率の高いホーン型ユニットのインピーダンスは、ウーファーよりも高くてもかまわないし、むしろその方が好結果が得られる、と私は考えている。