My Favorite Things(カセットデッキ篇・その15)
1970年代後半のオーディオ雑誌には、日本のオーディオマニアのリスニングルームだけではなく、時に海外のオーディオマニアのリスニングルーム訪問の記事もあった。
そんなに多くの例があったわけではないが、その頃の私が印象深く思ったことの一つに、ヨーロッパのオーディオマニアのテープデッキにかける率が高いことがある。
システムの価格的バランスも、スピーカーやアンプよりもはっきりテープデッキが高い。スピーカーもアンプもさほど高価なモノではなくても、
テープデッキに関してはプロ用機器に準じるクラスのモノだったりする例を、いくつか見ている。
テープデッキに限らず、オーディオシステムの上流、つまりアナログディスクプレーヤーにしてもチューナーにしても、ここのところに奢ることで、音はずいぶんと違ってくることは、オーディオマニアならば経験していることだろう。
予算に限りがあるならば、価格的にバランスのとれたシステムにするよりも、将来のグレードアップを考えれば、価格的バランスをくずしてでも、プレーヤーやテープデッキに予算をつぎ込みたくなる。
ヨーロッパのオーディオマニアも、そういう考えなのだろうか、と当時は思っていた。
そうなのもしれないし、違うのかもしれない。思うに、テープデッキを奢るのは、録音機器として捉えているからなのだろう。