Date: 8月 21st, 2026
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……・その16)

RJ711という金属箔抵抗を知って、もっと詳細を知りたいと検索してみると、まずAIによる概要が表示される。

それによると、やはり優れた抵抗だとわかる。試しに買ってみようかと思いながら、読み進めていくと、偽物が出回っているともあった。

どこで購入すれば安心なのかはなんともいえない。本物のRJ711を使ってみて聴いてみたことがあれば、
本物か偽物かという判断の基準が持てるけど、それが今のところない。

AliExpressで購入できるのが本物なのか。AIによる概要では、AliExpressなどで売られているのには偽物が含まれている、とあったから、安心はできない。

偽物が出ているということはRJ711は高い評価を得ているのだろう。

Date: 8月 21st, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来た(その5)

DBシステムズのDB1+DB2を眺めていて、facebookに、DBシステムズのグループはあるのかと検索してみた。

Facebookには、オーディオに関係するいろんなグループがある。オーディオ・ブランドのグループはけっこう多い。
このブランドまであるのか、と思ってしまうのもある。

だからDBシステムズも、当然ある、と思っての検索だったのだが、どうもないみたいだ。

以前、別項で触れているが、シュリロ貿易の社員だったHさんは、DBシステムズを輸入するための会社をつくるために独立された。

そういう人を知っているだけに、あると思っていたというより信じていた。でも、ない。

そういうものなのか……、と思いながら、ならばDBシステムズのグループをつくるかと思ったりもするが、私が持っているDBシステムズのモデルの回路図を公開したら、そこで更新が終ってしまいそうだから、迷っている。

Date: 8月 20th, 2026
Cate: きく

聴いているという感覚、鳴らしているという感覚(その3)

(その2)では、少しわかりにくいところもあったかな、と思うので、少し具体的に書いていく。

例えばスピーカーケーブルを、これまで使ってきたケーブルから、別のケーブルにする。何度かつけ替えて比較試聴した結果、新しいケーブルの音が好ましいと判断した。

この場合、従来のスピーカーケーブルでの音をAとする。新しいスピーカーケーブルにした音をBとする。

オーディオマニアならば、こうやっていくつもの比較試聴を自分のシステムで行っていく。
今度は、コントロールアンプを変えてみる。コントロールアンプを新しくした音をCとする。

BとC。どちらがいい音、好ましい音か。ここでも新しい音、つまりCが良かった、とする。
また別のところを変えてみる。それをDとする。今度はDよりもCの方が良かった。

しばらくして、また別のところを変えてみる。これをEとして、CとEでの比較試聴では、Eが良かった。

その次の音はF、その次はG……、こんなふうに続いていき、一つ前の音と比較試聴して判断していく。

一年後にはMの音になっているかもしれない。丁寧に比較試聴してきたから、判断には自信がある。友人やオーディオ仲間に聴いてもらっても、一年前のAよりも良くなっている、という評価を得た、とする。

ここで考えたいのはMとAは、誰も比較試聴していないということだ。(その2)で書きたかったのは、このことだ。

Aは一年前の自分の音、Mは現在の自分の音。ステップを踏んで比較試聴してきていても、AとMを直接比較試聴しているわけではない。

だからといって、このステップごとの比較試聴をして進むやり方について、あれこれ言いたいのではなく、AとMの比較、過去の音と現在の音の比較。このことについて考えていきたい、ということだ。

Date: 8月 19th, 2026
Cate: バランス

Xというオーディオの本質(その12)

理性とは感情を理解するためのもの。
かなり以前に、読んでいる。記憶違いでなければ、中村うさぎ氏の、どこかでの連載だったはず。

深い洞察だと思ったから、ずっと憶えていた。

バランスとは、そういうことのはずだ。

Date: 8月 18th, 2026
Cate: audio wednesday

audio wednesday (next decade) –第三十夜

第二十六夜の告知で、8月21日から9月27日のどこかで大阪に行く予定としていた。
気づかれた方もおられるだろうが、大阪中之島美術館での「フェルメール≪真珠の耳飾りの少女≫展」に行きたかったからだ。

3月の時点では、一枚ならば、チケットを入手できるだろう、と楽観していたけれど、ご存知のように争奪戦になり、一般抽選の時点で全て落選。
大阪行きはなくなったな、と諦めていたら、夜間開催の抽選が始まり、諦め半分で申し込む。

当選者発表は、今日の15時だったが、昨日の夕方、カードからチケット代金が支払い済みになっていた。これは当選したのかも、と確信したけれど、発表されるまでは、わからない。

結果は、やはり当選だった。

昨年12月から今年の5月まで、audio wednesdayは渋谷のぴあ分室で行っていた。何度も書いているように、水岡正宏さんのおかげだった。

水岡さんとは、大阪でもやりたいですね、と何度か話していたから、フェルメール展の開催期間中、大阪に行きますから、やりましょう、と約束していた。

水岡さんは5月に亡くなられた。チケットも当たらない……、大阪行きはなしだな、と思っていたところに、今回の、ぎりぎりでの当選。

9月16日、大阪でaudio wednesdayをやります。音を鳴らせるわけではないので、どこかに集まって食事をしながら、オーディオ、音、音楽について話せる場としてのaudio wednesdayです。

参加希望の方は、私宛に連絡ください。

Date: 8月 17th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その12)

(その3)で、 DB1+DB2を、まさにプアマンズ・レビンソンだった、と書いた。

ここでのレビンソンとは、マドリガルになってからのNo.シリーズのことではもちろんないし、マーク・レヴィンソンがいた時代であっても、ML3、ML7、ML6Aのことではなく、
ジョン・カールが設計に関わっていた時代のことであり、LNP2、JC2を指す。

この時代、DB1+DB2と同価格帯には、いくつものコントロールアンプがあったことはすでに書いているが、それらの中で、どれがプアマンズ・レビンソンなのかは、人によって違うことを最近実感している。

あの時代、私はプアマンズ・レビンソンといえるのは、誰にとってもDB1+DB2だ、と思っていた。けっこう長いこと、そう思っていたし、今もそうなのだが、
同じ時代を経験してきた人でも、プアマンズ・レビンソンは、DB1+DB2ではなく、他のアンプだったりすることを、ここ数年、知ることになった。

どのモデルなのかは書かないが、あのコントロールアンプをプアマンズ・レビンソンというのか──、となるけれど、このことはどのコントロールアンプがいいとか悪いとか、聴いている人の耳がいいとか悪いとかではなく、
マークレビンソンのアンプの音を聴いても、同じように感じているわけではないし、聴いているポイントも人によって同じ面もあれば、そうでない面もあり、
このことは他のアンプの聴き方についてもいえる。

と頭では理解していても、あの時代、プアマンズ・レビンソンといえるコントロールアンプは、DB1+DB2だけである。

Date: 8月 16th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来た(その4)

以前から気づいていたことを、今回、DB1+DB2がやって来て確認したのは、使われている電解コンデンサーの種類である。

電解コンデンサーには、数種類ある。最も一般的なのがアルミ電解コンデンサーで、電解コンデンサーといえば、たいていの場合、アルミ電解コンデンサーを指していて、私もアルミ電解コンデンサーは、電解コンデンサーと略している。

それからタンタルコンデンサーがある。私がオーディオに興味を持ち始めたころは、タンタルコンデンサーは高音質の部品として、オーディオ雑誌には登場していた。

マークレビンソンのLNP2やJC2にもタンタルコンデンサーは使われていたし、タンタルコンデンサーは、アルミ電解コンデンサーよりも高価だった。

DB1+DB2にも電解コンデンサーは使われている。それでもアルミ電解コンデンサーは、平滑コンデンサーのみ。あとはタンタルコンデンサーが使われている。

このことが音質的にいい方向に働いているのかは断言しにくいところもあって、いまでは優れたアルミ電解コンデンサーの方が音の癖が少ないという評価もある。

そういう面もあるだろうと思いながらも、私はDB1+DB2では、タンタルコンデンサーはそのままタンタルコンデンサーに置き換えるつまりだ。

他の種類のコンデンサーにして比較試聴してみないことにははっきりしたことは言えないのはわかっていても、DB1+ DB2の音はタンタルコンデンサーがなければ、と思うところもある。

信号系では小容量のところには、シーメンスのスチロールコンデンサーが使われていて、ここはそのままにしておく予定。

Date: 8月 15th, 2026
Cate: アナログディスク再生

トーンアームに関するいくつかのこと(リニアトラッキング型・その2)

私がオーディオに興味を持ち始めたから、リニアトラッキング型トーンアームは、理想に近い形として紹介されていた。

当時は、素直にそう信じた。理想のトーンアームは、リニアトラッキング型によって実現できるはず──、そんなことを思っていた。

(その1)で挙げているモデルの多くは、電子制御によるリニアトラッキング型だった。
リニアトラッキング型トーンアームを自作しようとすると、なかなかに大変なことだと思ったし、私が知る限り、当時のオーディオ雑誌にリニアトラッキング型トーンアームの自作記事はなかった。

センサーがあって、トーンアームを移動するためのモーターがあって、センサーからの情報を元にトーンアームを移動させていく。

そのセンサーを含めて見事にデザインしたのが、B&OのBeogramであって、これで故障知らずで使っていけるのであれば、それは素晴らしいことなのに、故障が多かった、と瀬川先生が特選街という雑誌で、そんなことを指摘されていた。

それを読んで、やっぱりそうなのか……、と思いつつも、憧れは憧れとして、私の中では続いていた。

でも、このころになると、リニアトラッキング型トーンアームの動作は、本当のところはどうなんだろうという疑問も生じてきた。

そこで、まず考えたのはリニアトラッキング型トーンアームにとって、そのメリットを最大限に活かせるのは、どんなレコードなのかだった。

答はすぐに出た。円盤ではなく、エジソンが最初に発明したのと同じくシリンダー型のすることだった。

Date: 8月 14th, 2026
Cate: アナログディスク再生

トーンアームに関するいくつかのこと(リニアトラッキング型・その1)

1970年代後半から1980年ごろは、リニアトラッキング型トーンアームを搭載したアナログプレーヤーが、いくつかあった、と書くよりもいくつもあった、と、書いた方がいいかもしれない──、そう思わせるほど、あった。

まずB&OのBeogramがあった。リニアトラッキング型トーンアームに、あのデザイン。手元に置きたいプレーヤーだった。

ヤマハからは、PX1が出た。続けてPX2、P750も出た。パイオニアからはPL-L1が出て、普及モデルのPL-L5もリニアトラッキング型だった。

テクニクスはレコードジャケットサイズのプレーヤー、SL10でリニアトラッキング型を採用している。

マカラのプレーヤーもあったし、ルボックスからもB790が登場した。

ダイヤトーンからは縦型のアナログプレーヤー、LT5VC、LT5Vがあったし、これらよりも少し前には、ハーマンカードンからは、Rabco ST7とRabco ST6があったし、私がオーディオに興味をもつ以前のモデルとして、マランツからSLT12があった。

1980年代に入ると、海外からリニアトラッキング型トーンアームが、単体として登場してきた。
それらのいくつかはステレオサウンド 87号で取り上げている。

この記事、「スーパーアナログプレーヤー徹底比較 いま話題のリニアトラッキング型トーンアームとフローティング型プレーヤーの組合せは、新しいアナログ再生の楽しさを提示してくれるか。」は私の担当だった。

ここで取り上げているモデルは、全て輸入元のスタッフによってセッティングをやってもらった。

なので、試聴はすんなりトラブルなく進むと思っていたら、そうではなかった。試聴の時には、輸入元の人はいないため、私が調整するしかない。
マニュアルがあったわけでもなく、実物を見て、どこを調整するのかを判断しての作業となった。

Date: 8月 13th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来た(その3)

8月2日にやって来たDB1+DB2だが、まだ電源は入れていない。ほぼ五十年ほど前に製造されたモノだからだ。

電源部のDB2の内部を見ると、修理の跡はない。インターネットで画像検索して表示されるそのものだ。

平滑コンデンサーは、写真のままのモノだ。最低でも、この電解コンデンサーだけは交換してから、と考えている。

DB2の平滑コンデンサーは、2200uF/75V。直径が約35mmで、高さは約50mm。
交換用の電解コンデンサーをDigiKeyで検索すると、かなり表示される。日本製にするかEU製か、やはりアメリカ製か。迷っている。

迷うのは楽しいんだけれども、迷いすぎていると時間だけが経っていくだけ。そろそろ決めて注文。それから部品交換。

あと一つ。DB2で交換するのは誤差増幅部に使われている半固定抵抗。こちらはあまり信頼性が高くなさそうなモノが使われているだけに、同時に交換する。

Date: 8月 12th, 2026
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……・その15)

AliExpressを眺めていると、部品もけっこう表示される。抵抗やコンデンサーといった受動素子だけでなく、トランジスターやOPアンプといった能動素子もけっこう多くなってきた。

昨年はV-FETがあった。製造中止になってかなり経つから、どこか死蔵されていたのが、業者によって掘り起こされたのだろう。

もちろんそっくりなニセモノという可能性もあるが、写真を見る限りは本物のようだった。さほど高価でもなかったから試しに買ってみてもいいかなぁ、と思いつつも、私も死蔵することになりそうだから見送った。

数ヵ月間は見かけたが、売り切れてしまったようだ。

最近、気になっているのは、AliExpressで購入できる中国製の部品だ。

中国製の部品なんて──、と私も最近まで思っていた。けれど、ここにきてから少し考えは変ってきている。

私が中学生のころ、オーディオ雑誌に、MILスペックの部品というのが載るようになった。

米軍MIL規格(United States Military Standard)のことで、アメリカ軍が必要とする様々な物資の調達に使われる規格を総称した表現である。MILスペックは非公式な名称でもあったが、一般的な電子部品とはレベルの違うモノだという印象が、MILスペックとつくだけで感じられた。

中国の軍事事情に詳しいわけではないが、中国にもMILスペックに相当するものがあっても不思議ではない。ロケットも打ち上げているし、人型ロボットも進んでいるようだ。これらに使われている電子部品は、どのレベルで、どこが製造しているのか。

中国のロケットや軍事用機器に、アメリカやヨーロッパの部品が使われているのか。

一ヵ月ほど前に、金属箔抵抗を検索していた。1970年後半、ヴィシェイの金属箔抵抗を、無線と実験の記事で知った。かなり高価な抵抗だった。

少し遅れてアルファ・エレクトロニクスからも登場した、と記憶している。こちらも高価だったが、ヴィシェイよりも安価だった。

検索の結果、ヴィシェイ、アルファ・エレクトロニクスも表示されたが、同時にRJ711という抵抗も表示される。
中国製の金属箔抵抗である。

Date: 8月 11th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その11)

フォノ入力にフェライトビーズの使用には、好ましくないと思う人もいる。私もそうだけれど、DB1+DB2の行き方もありだなと、最近では思うようになってきている。

ようするに聴いて、その音が良ければいい。そこに帰着する。

フェライトビーズだけでなく、ノイズフィルターの類を全て否定する考えもわからなくはないが、現実のオーディオ機器が置かれている環境を考慮すれば、
全面否定はあり得ないが、私の考えである。

AC電源に、最近ではDC成分が加わることが、特に冬場は多くある。
電源トランスにDCが流れると、必ず唸る。この振動は、音場感をいとも簡単に壊してしまう。

DCサプレッサーを入れればDCの混入は防げるが、そんなモノを電源ラインに入れるのはけしからん、音が悪くなるだけだ、という人もいる。

確かにDCサプレッサーを入れれば、音は好ましくない方に変化するが、それはDCが混入していない場合での話であって、
DC混入がひどければDCサプレッサーを入れてのも有効である。

DCサプレッサーを入れるデメリットと、DC混入を防げることのメリットを、どう判断するかは、鳴らす人次第であって、決めつける方ではないはずだ。

電源に全くノイズがない、携帯電話やテレビなどの電波も完全に遮断できる環境であれば、ノイズフィルターなんて──、と言い切れるが、現実はそうではない。

以前、別項で書いているが、1980年代から90年代の海外製のアンプのいくつかは、東京では周りの環境の影響を受けてバズが発生するモノがあった。

1981年に出たステレオサウンド別冊「81世界の最新セパレートアンプ総テスト」では、測定項目に電源にパルス性ノイズを加えて、アンプの出力がどうなるか、というのがあった。

一部のアンプでは、出力にパルス性ノイズがのっていた。1981年で、この測定は時代を読んでのものともいえる。

DBシステムズのアンプやスチューダーのA68の設計を否定するのは、その人の考え次第であるが、高周波ノイズがアンプの動作にどんな影響を与えるのかを、動作の安定化という点で考えてほしい。

Date: 8月 10th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その10)

回路図を見てわかることは、他にもある。
DB1+DB2の回路について、少しだけわかったのは、ステレオサウンド増刊「世界のコントロールアンプとパワーアンプ」で、上杉先生は《高周波の妨害に完璧を期していること、も特徴といえる》と書かれている。

何をもって完璧といえるのかは、とりあえず措くとして、確かにDB1+DB2は、この時代のアンプとして数少ない高周波対策を積極的に行っている。

フォノ入力にはフェライトビーズが使われているし、pF単位の小容量のコンデンサーも多用されている。

個人的に感心したのは電源部。電源トランスの一次側にもフェライトビーズが使われているし、小容量のコンデンサーが一次側巻線に対して並列に使われている。
二次側巻線に対してもブリッジダイオードの中心に縦断するような形で使われている。

その電源トランスには、一次側シールドと二次側シールドがあり、一次側シールドはトランスの鉄芯とともにシャーシーグラウンドに接続されている。
二次側シールドは定電圧回路の制御トランジスターのコレクターと、抵抗を介して誤差増幅回路に接続されている。

以前、別項で定電圧回路の制御トランジスターは、コレクターを出力とした方がいいのではないか、と、その実例としてスペンドールのパワーアンプを挙げているが、DB2もそうなのだ。

DB2はすでに書いているように+33Vの定電圧回路の+側を設置することで-33Vの電源としているわけだが、通常、+側の定電圧回路の制御トランジスターはNPN型トランジスターを使い、エミッターが出力となる。
DB2ではPNPトランジスターを使い、コレクター出力としている。私はこれも高周波対策の一つだと捉えている。

DBシステムズと同時代のアンプのすべてのアンプの回路図を見たわけではないから断言はできないが、ここまでやっているアンプはわずかだと思っている。

コントロールアンプではないが、スチューダーのパワーアンプA68も、高周波対策は行っていて、ここがコンシューマー用モデルであるルボックスのA740とはっきりと違う点である。

Date: 8月 10th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その9)

DB1は差動回路を使っていないが、電源部のDB2の定電圧回路の誤差増幅部は差動回路になっている。

1970年代の終りごろに、無線と実験かラジオ技術で、差動回路は第三次歪を発生する、という記事があった。
測定データもあったと記憶している。

DB1+DB2は、カタログで高調波歪0.0008%を謳っていた。同時代の低歪のコントロールアンプといえば、ヤマハのC2が挙げられるが、カタログ発表値で比較すると、C2は0.003%とDBシステムズの方が低い。

ただしC2は7.75V出力時の値で、DB1+DB2は3V出力時なので、同条件の比較とはならないが、低歪率を誇っていたとはいえる。

DBシステムズの設計者、David Hathawayは差動回路の第三次歪を嫌ったのだろうか。

実際のところ、差動回路が第三次歪が多いのは事実だが、これは差動回路によって偶数次歪が打ち消されることによって、第三次歪が目立つ結果になってしまっているともいえる面がある。

DB1+DB2の内部写真は検索すればすぐに出てくる。アンプ本体のDB1の内部には、調整用の半固定抵抗がない。
電源のDB2には、出力電圧を調整するために半固定抵抗は一箇所だけ使われている。誤差増幅(差動回路)のところである。

もしかすると半固定抵抗を極力省きたかったのかもしれない。

Date: 8月 9th, 2026
Cate: 戻っていく感覚

DBシステムズ DB1+DB2がやって来る(その8)

JBLのSG520の回路図は、検索すればすぐに見つかるし、昔のステレオサウンドでも、無線と実験、ラジオ技術などでも掲載されている。

DBシステムズのDB1+DB2の回路図は検索すれば見つかるが、私が検索した範囲では定数が入っていないのしかなかった。

私のところにはDB1+DB2だけでなく、ヘッドアンプのDB4、トーンコントロールユニットのDB5、パワーアンプのDB6の回路図のコピーが揃っている。

DB1の回路図には手書きで修正が入っている。この手書きのところが、DB1Aへの改良点であるから、元はDB1の回路図だが、DB1Aの回路図でもある。
もちろんコンデンサーや抵抗の値も入っている。

いつかDB1+DB2を手に入れる日が来るかもしれないと、ずいぶん前に手に入れている。
回路図を手に入れてから、ずいぶんかかった。それでもDB1+DB2は、私の元にやって来た。

回路図があるから、DB1Aへと変更することもそれほど大変ではない。でもDB1のまま、使っていくと思う。