Date: 11月 13th, 2018
Cate: 菅野沖彦

としつき

今日(2018年11月13日)は、ロッシーニの没後150周年。
二日前の11日は、第一次世界大戦の終結から100年。

ロッシーニの生きた時代(音楽)と第一次世界大戦が、
私がなんとなく思っていた以上に近かったことに、少し驚いていた。

それぞれの年代を数字で示されて、並べてみるとすぐに気づくことなのに、
単独でみていると、気づかないことがあったりする。

そういえばステレオサウンドにいたころお世話になった編集顧問のKさんは、
音楽のことを含めて、さまざまなことがらをまとめた年表をつくられていた。
そうやって並べてみることで気づくことがあるのに、気づいておられたからなのだろう。

いまならインターネットで、そういったことがらを調べやすくなっているが、
Kさんが独自の年表をつくっていたのは1980年代である。

つくった者とつくらなかった者とが気づくことには、大きな隔たりがある。
そんなことをおもいながら、今日は菅野先生が亡くなられて一ヵ月が経ったのか、という、
その事実を、ただ感じている。

Date: 11月 12th, 2018
Cate: 楷書/草書

楷書か草書か(その8)

オーディオにおける臨書について考えていると、
摸作か贋作か、ということを考える。

臨書で、手本そっくりに書けたとしよう。
書いた本人にしか、どちらが手本なのかがわからぬほどの出来であっても、
それは摸作である。

その摸作を、何もいわずに、あたかも本物として誰かに売ってしまえば、
その時点で贋作となる──、
そんなことを考えていた。

書いた本人ではなく、誰かがこっそり売ってしまうこともあろう。
書いた本人にとっては摸作でも、
そうやって売られてしまえば贋作となるわけだ。

いま別項「日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……)」で、
クレル、FMアコースティック、ダールジール、QUADなどのクローンアンプのことについて書いている。

これらは摸作なのか、それとも贋作なのか。
198年代に出回っていたクレルの偽物は、中身がスカスカで、
儲けだけを狙ったモノだけに、はっきりと贋作(しかも程度の悪い)である。

では、今回の暮れるのKSA50のクローン製品は、贋作なのか。
偽物は、本物と謳う。
けれど、今回のKSA50はそうではない。

それにオリジナルのKSA50は3年以上も前に製造中止になっている。
そのことはオーディオマニアならば知っているわけで、
そうなると今回のKSA50は摸作のまま、商品となっているのか。

こんなことを考えていると、もう一度贋作について考えることになる。
1980年代の、誰でも偽物と見破れる程度ではなく、
オリジナルのKSA50の音を聴いたことのある人をも、
KSA50の音だ、と騙せてしまえるほどのKSA50そっくりのアンプがあったとしよう。

これは売る売らないに関係なく、贋作といえるのではないのか。

Date: 11月 11th, 2018
Cate: Noise Control/Noise Design

聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(アンプの脚・その6)

あのスプリングが、こんなにも音を悪くしているのを知ったのは、
井上先生の試聴のときだった。

井上先生が、スプリングのところに布製の粘着テープを巻いてみろ、といわれた。
やってみると、あきらかに良くなる。
音の見通しがよくなるのである。

布製の粘着テープを貼ることで変ったのは、
この部分の振動(共振)に関することである。

井上先生は、さらに取ってみろ、ともいわれた。
これはちょっとやっかいだった。

このスプリングは鉄製で、径も細いとはいえない。
ラジオペンチ(ロングノーズプライヤー)でスプリングの端を掴んで力を加えていく。
スプリングを伸ばしながら、ケーブルから外していくわけだ。

力はけっこう要るし、時間もかかる。
四箇所外さなければならない。
もうやりたくない、と思った。

でも外した音を聴くと、また同じことをやるだろう。
そう思えるほどの音の変化だった。

音を聴けば、わかる。
スプリングは機械的共振で聴感上のS/N比を悪くしているし、
鉄という磁性体ということでも聴感上のS/N比を、二重に悪くしている。

トーンアームの出力ケーブルに流れる信号の微小ぐあいを考えれば、
この部分に鉄製のスプリングを使うのは論外ともいえる。
濁った音とはどういうものかは、こういう音のことである。

SMEもSeries Vに付属していたケーブルからはスプリングがなくなっていた。

Date: 11月 11th, 2018
Cate: 楽しみ方

オーディオの楽しみ方(つくる・その34)

今回のバッフルについては、以前から考えていた。
やれば好結果が得られる、という確信はあったし、
やってみたいとも思っていた。

それでもここまでずるずると延ばしてしまったのは、
実際の製作を面倒に感じていたからだ。

それほど難しい加工なわけではない。
けれど必要な工具が揃っていない、木工をあまり得意とはしない、
そんな理由があった。

ホーンにバッフルをつける。
そのためにドライバーの支持も考えなければならない。
予算、加工などに制約がまったくなければ、こうやりたい、というのが以前からあった。

けれど、そのためには木工を専門とするところ(人)に依頼する必要があるし、
材質に関してもよりいいもの、となると、
今回かかった費用ではまず無理で、おそらく十倍程度はかかることになる。

もっと簡単な作業で……、という方法もいくつか考えた。
けれど、せっかくなのだから、ということで、
実行したかったことにもっとも近い形になるようにした。

やりたいようにやれれば、今回の結果よりもよくなったはずだろうが、
費用の差ほどの違いはない、ともいえる。

今回の製作は、東急ハンズで合板を購入、
大きな加工はやってもらった。
合板自体の価格はそれほどでもなかったけれど、
加工賃は、そこそこかかった。

それでも、東急ハンズでの加工だけでは完成しないわけで、
喫茶茶会記で工作の時間である。

ちょっとしたミスがあって、予想以上に時間を必要とした。
都合三回、そのために喫茶茶会記に行き作業していた。
それだけ手を動かした、といえる。

それでも、結果として鳴ってきた音を聴けば、やって良かった、といえる。

Date: 11月 11th, 2018
Cate: audio wednesday

audio wednesdayのこと(その2)

(その1)にfacebookでコメントがあった。
遠いのを理由に参加しないのは、意識が高くないからなのか……、
そんなことが書いてあった。

意識の高い低いは関係ない、と思っている。
時間的に難しいだけのことだ、と思っている。

audio wednesdayは19時から始まる。
セッティングが終り、CDプレーヤー、アンプの電源をいれるのは、
18時か、遅いときは18時半を過ぎていることもある。

システムのウォームアップは、19時の時点では足りていない。
20時すこし前あたりで、ウォームアップは、まあ十分かな、というところになる。
それでも、調子が出てきたな、と感じられる音が鳴ってくるのは、22時近くになる。

音を鳴らしている者としては、22時からの音を聴いてほしい。
けれど、時間の都合で、その前に帰る人もいる。
しかたないとはいえ、来てくれた人が得るものがあるとすれば、
終りまぎわの一時間から一時間半の音である。

終りは23時過ぎになる。
私は、その後、セッティングをバラして、通常の喫茶茶会記のセッティングに戻すから、
さらに帰りは遅くなり、帰宅時間は1時近くになる。

私より遠いところからの人だと帰宅はもっと遅くなるだろうし、
電車もなくなることだってある。
しかも水曜日である。週の真ん中に夜おそくまでやっている。

参加したくても、ちょっと無理という人を、
意識が高くないなどとは、まったく思っていていないことだけは書いておく。

Date: 11月 11th, 2018
Cate: オーディオ入門

オーディオ入門・考(いつまでも初心者なのか・その4)

「初心者ですよ」という大人がいる。
ずっといい続けている大人がいる。

そういう人を大人と呼んでいいのかとも思うが、
中年と呼ばれる年代、その上の年代ということで大人としておくが、
「初心者ですよ」と、オーディオのキャリアが長いにも関らずいい続けている人が、
私ははっきりと嫌いだ。

きわめてずるい態度と感じてしまう。
「初心者ですよ」という言葉の裏には、自身の弱さを放置してしまているようにも感じる。
「初心者ですよ」といっておけば、なんでも許される、とでも思っているのだろうか。

そんな臭いがしてくるものだから、ずるい態度と、私はおもう。

つまりは、そんなことをいい続けするということは、
オーディオマニアとしての死を迎えている。

Date: 11月 11th, 2018
Cate: Noise Control/Noise Design

聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(アンプの脚・その5)

私が書いたのを読んで、
プラスチック製の脚の空洞に綿を詰めるマッキントッシュのユーザーは、
ほとんどいないように思っている。

やらない人のなかには、音は変るだろうけど、
ラックに収まっているマッキントッシュの重たいアンプをひっぱり出して、
また収める手間がめんどうだ、と感じてやらない人もいれば、
マッキントッシュの盲目的信者で、オリジナルに手を加えることはけしからん、という人もいよう。

それでも、音は変る。
聴感上のS/N比がよくなる。
よくなる、といういいかたよりも、
プラスチック製の脚で劣化していたのが、ある程度回復する、というべき。

もしかすると、やる人もいることだろう。
やった人のなかには、たしかに効果があった、という人もいれば、
変らないじゃないか、という人もいるはずだ。

変らないと感じたのであれば、セッティングが聴感上のS/N比を考慮していない、
雑共振を抑えられていない、そういう状況下で使っているわけだ。

ある程度のセッティングになっていれば、
脚の空洞に綿を詰めた効果は、はっきりと音に出る。

もっとも綿を詰めただけで、
プラスチック製の脚のもつイヤなところを完全になくせるわけでもない。
そこから先は、いろいろと試してみればいい。
ネジだけで取り付けられているのが脚なのだから。

こんなふうに聴感上のS/N比を劣化させているものには、
RCAケーブルの保護用の金属のスプリングがある。

よく知られているところでは、SMEの以前のケーブルがそうである。
RCAプラグの根元に鉄製のスプリングがついていた。

Date: 11月 10th, 2018
Cate: Noise Control/Noise Design

聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(アンプの脚・その4)

今回のプラスチック製の脚を見て思うことは、
マッキントッシュというメーカーに関することだけでなく、
マッキントッシュはアメリカのメーカーだから、当然のことながら、
日本には輸入元がある。エレクトリである。

エレクトリは、このプラスチック製の脚を、なんとも思っていないんだな、と、そう思う。
プラスチック製の脚が、聴感上のS/N比を確実に悪くすることをわかっている人が、
エレクトリにはいない(ようだ)。

それともわかっていても、そのまま流通させているのか。
どちらにしても、輸入商社とはいえず、輸入代理店にすぎない。

何号か前のステレオサウンドで、エレクトリが取り上げられている。
そこで、エレクトリは輸入代理店ではなく、輸入商社である──、
そんなことが載っていた。

別項で書いているように、輸入代理店と輸入商社は、はっきりと違う。
輸入商社であってほしいわけだが、それはこんな細かいところへの配慮にあらわれる。

輸入商社であるならば、エレクトリはマッキントッシュにいうべきである。
それをやったのかやらなかったのか。

やったのだけれども、マッキントッシュがプラスチック製の脚を変更しないのであれば、
日本でまともな脚に付け替えればいいだけのことだ。
簡単に交換できることなのだから。

それだけで製品の評価は上る。
輸入したモノを右から左に流しているだけでは、輸入代理店にすぎない。

こんなことを書きたくなるほど、プラスチック製の脚は聴感上のS/N比をひどく悪くしている。
もったいないことだ、と思う。

Date: 11月 9th, 2018
Cate: Noise Control/Noise Design

聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(アンプの脚・その3)

マッキントッシュの盲目的な信者からは、
そんなことはけしからん、とか、
マッキントッシュはあえてプラスチック製の脚をつけているんだ、
だから、そのままの状態で聴くことが正しい、とか、
そんなことをいわれそうだが、
現実として、詰め物次第ではあるが、音はいい方向へと変化していく。

耳障りな雑共振をある程度抑えただけであっても、音はしなやかな方へと変化していく。
マッキントッシュのアンプの音も、ずっと以前のMC2300の音は、ずいぶんと変化してきている。
しなやかさ、柔軟さを身につけてきているからこそ、
いまどき、なぜ、こんなプラスチック製の脚をつけるのか、と疑問に思う。

ゴム脚よりも安いから、だろう。
今回脚に綿を詰める際に、MA7900の底板を見て、
こういうところもコスト削減しているな、と感じた。

1980年代のマッキントッシュの底板は、こんなに薄くなかった。
いまどきのハイエンドのアンプのように、
金属の削り出しで製造しろ、なんていわないし、
そんなのはマッキントッシュの製品には似合わない。

けれど、いまの筐体の、持った感じからも伝わってくる薄さも、
私のイメージとしては、マッキントッシュ製品にはふさわしくない。

あとちょっとだけ厚くしてくれれば、と思う。

井上先生だったら、MA7900、MCD350の脚について触れられていた、はずだ。
さらっと書かれていた、と思う。

別項で、MA7900の操作性と取り扱い説明書について書いている途中だが、
マッキントッシュが、多機能とツマミの整理を両立させようという試みは、
コスト削減が裏に隠れている、とみていい。

ツマミの数が減れば、パネルの加工が減る。
加工の箇所が減れば、ガラスパネルの場合、歩留まりもよくなるし、
コストも削減できる。

そういう事情はメーカーの内部だけに留めておいてほしい。
ユーザーに、そんなことをいっさい感じさせない仕上がりで製品を提供してほしい。

Date: 11月 9th, 2018
Cate: Noise Control/Noise Design

聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(アンプの脚・その2)

今回やったことは、ずっと以前に別のアンプで実践している。
そのアンプの脚も、今回のマッキントッシュと同じでプラスチック製で、
内部に空洞がある。

ここに綿を詰める。
それだけである。

やった結果の音が気にくわなければ、すぐに元通りに戻せる。
綿を詰めた状態で、プラスチック製の脚を指で弾くと、
空洞のままでの音とは、明らかに違う。

もちろんプラスチックは空洞を埋めたところでプラスチックのままだから、
指で弾いた音が、プラスチックを感じさせる音から、
金属的な音や木質系の音に変換するわけではないが、
耳につく、イヤな感じの音は減る。

たったこれだけのことであっても、音は変化する。
中高域の、耳につきやすい帯域あたりの、
いわゆるツッパル感じの音が、かなり抑えられる。
完全になくなるわけではないが、そんな音が減るだけでも、
音は素直に拡がってくれるようになる。

そんな経験があったから、今回、マッキントッシュのMCD350とMA7900の両方に施した。
やった結果は、音にきちんと顕れる。

MCD350の上級機、MA7900の後継機、上級機も、
おそらく同じ脚がついているのではないだろうか。
それとも上級機ともなると、脚も変更しているのか。

それにしても、なぜ、こんな安っぽい脚をつけるのか。
音だけでなく、見た目も安っぽい。

何も非常に凝った脚をつけてくれ、とはいわない。
そんな脚は、マッキントッシュの製品には似合わない。
オーソドックスなゴム脚で、いい。

Date: 11月 9th, 2018
Cate: audio wednesday

audio wednesdayのこと(その1)

2011年2月から始めたaudio wednesday(最初はaudio sharing例会と呼んでいた)。
12月で95回。来年5月で100回を迎える。

いつまで続けるのか。
多くの人が来てくれる会ではない。
一人という時も二度ほど会った。

でもゼロという時はなかった。
誰も来ない時もある──、と思っている。

誰も来なかったら、そこで最後にしようと決めていた。
でも今回(11月の会)で、それでも続けようと考えを改めた。

今回、初めての人が来てくれた。
今年は、今回の以外にも初めての方が来てくれた会が二回あった。
どちらも二人で来られていた。

今回は一人で、若い方だった。
途中で年齢をきいたら、いままでいちばん若い。

彼(Hさん)は、最後までいてくれた。
メモを取りながら、音を聴いてくれていた。

会が終って片付けを始めたら、彼も手伝ってくれた。
遠いところから来てくれていたら、帰りの電車の心配をして、
大丈夫なのか、とたずねたら、深夜バスで帰りますから、という。

どこから? ときくと、豊田です、と。
有給をとって、豊田市から来てくれていた。
しかも深夜バスで帰り、そのまま出社する、とのこと。

来月も来ます、といってくれた。
こういう人が来てくれるのだから、
たとえゼロの日があったとしても、当分続けていこう、とおもう。

Date: 11月 8th, 2018
Cate: Noise Control/Noise Design

聴感上のS/N比と聴感上のfレンジ(アンプの脚・その1)

喫茶茶会記のCDプレーヤーとアンプは、現在マッキントッシュである。
MCD350とMA7900である。

MCD350になって約一年。
audio wednesdayでセッティングを変えて鳴らしても、
どうしても気になるところが残る。

同じ傾向はMA7900にも感じていた。
その原因のひとつは、最初からわかっていた。

MA7900もMCD350も同じ脚が使われている。
プラスチックの成型品で、内部が空洞になっているタイプである。
リブは四本入っているので、強度的には問題ないだろうが、
脚内部の空洞にしても、材質にしても、使ってほしくないと感じる。

こういう脚がついていると、どうして一般的なゴム脚にしないのか、とも思う。

MA7900、MCD350の脚を指で弾くと、耳につく、イヤな音がする。
この音が、アンプ、CDプレーヤーの音に影響しないのであれば、気にすることはないが、
残念なことに、というか、当然のことながら、はっきりと音に影響する。

情報量が多ければ、それだけ影響は大きいし、
重量があって、しかも重量バランスが悪ければ、また影響ははっきりと出てくる。

置き台と脚のあいだにフェルトを挿むというやり方がある。
もちろん何度も試している。

音は変化する。
でも、その変化量が、こちらの予想とはずいぶん違うのは、
脚の根本的な悪さに起因する、といってもいい。

数万円のアンプだったら、こんな脚でも、文句はいわないが、
マッキントッシュのCDプレーヤー、プリメインアンプ、
どちらも百万円をこえているわけではないが、決して安価とはいえない価格帯の製品だ。

それなのに、こんな安っぽい脚なのか。
昨晩のaudio wednesdayのテーマは、歌謡曲を聴くだった。
それに来月のULTRA DACに備えて、このところをなんとかしておきたかった。

とりあえず一旦脚を外し、内部の空洞に綿をつめて取り付けなおした。
MA7900、MCD350の両方、八本の脚に同じ細工をした。

Date: 11月 8th, 2018
Cate: audio wednesday

第95回audio wednesdayのお知らせ(再びULTRA DAC)

12月のaudio wednesdayは、5日。
テーマはすでにお伝えしているとおりで、
9月に聴いたメリディアンのULTRA DACを、再び聴く。

9月のaudio wednesdayとは、スピーカーのホーン周りにけっこうな変化がある。
この変化による音の違いは、小さくない。

私が昨晩鳴らす前に、
喫茶茶会記での外のイベントですでに鳴らされていて、好評だ、ときいている。
あるジャズを聴く会では、このまま何も変えないでほしい、という声もあったとか。

そういう声は無視して、さらにトゥイーターの075廻りを変更する予定だし、
昨晩のaudio wednesdayでも、数箇所すでに変えている。

ULTRA DACの音を、前回よりもいい条件で、いい音で私自身が堪能したいからである。

場所はいつものとおり四谷三丁目のジャズ喫茶・喫茶茶会記のスペースをお借りして行いますので、
1000円、喫茶茶会記にお支払いいただくことになります。ワンドリンク付きです。
19時からです。

Date: 11月 7th, 2018
Cate: 日本のオーディオ

日本のオーディオ、これから(韓国、中国は……・その3)

1970年にトランジスタ技術別冊として「世界の名器に挑戦」というムックが出ている。
出ていることは知っているけれど、手にとって読んだことはない。

内容は、海外の有名アンプのコピー(クローン)を製作するというもの。
コントロールアンプでは、マランツのModel 7T、JBLのSG520、
マッキントッシュのC27とC26、ダイナコのPAT4、QUADの33、CMラボラトリーズのCC2。
パワーアンプは、マランツのModel 15、JBLのSE400S、ダイナコのStereo 120、
アコースティックのModel I、QUADの303、アルテックの351C、CMラボラトリーズの350、
プリメインアンプはJBLのSA600が取り上げられている。

おもしろい企画だと思うし、この時代ならではの企画でもあろう。

スピーカーシステムでは、同じ企画はいくつもある。
自作のパラゴン、自作のハーツフィールドなどの記事は、過去にいくつもあった。

どこまで本物に迫れるか。
自作する人の腕の見せどころでもあるし、
本物に迫ろうとすればするほど、本物を買った方が結果としては安くつくのではないのか。

それでも人は作る。

AliExpressでオーディオに関するものを検索していくと、
1970年代の日本のオーディオのありかたと重なってくるところがあるようにも感じる。

そういえば、そのころ日本にはジムテックというメーカーがあった。

Date: 11月 6th, 2018
Cate: 五味康祐

avant-garde(その4)

コンクリートホーンをハンマーで敲き毀す。
同じことができるだろうか──、というのは、以前書いているように、
ステレオサウンド 55号を読んで以来ずっと私の中にある自問だ。

コンクリートホーンは家ごと、である。
改築なり新築でこそ可能になる。
それだけに1970年代では、究極の再生システムとしても紹介されていた。

オーディオ雑誌には、コンクリートホーンを実現したオーディオマニアの方たちが、
よく登場していた。

既製品の、どんなに高価なスピーカーシステムにも求められない何かが、
コンクリートホーンにある、といえよう。

「五味オーディオ教室」に出逢わず、
五味先生の文章とも無縁でオーディオに取り組んでいたら、
コンクリートホーンを私も目指したかもしれない。

実家暮らしを続けていたら、実現できなかったわけでもない。
仮にコンクリートホーンで、音楽を聴いていた、としよう。
オルガンは、確かによく鳴ってくれるであろう。

けれど、五味先生が指摘されているように、正体不明の音が鳴ってきたとも思う。

いまではデジタル信号処理で、コンクリートホーンのもつ欠点もずいぶんカバーできるはず。
それでも低音までカバーするためのホーンの長さは、あまりにも音源が遠すぎはしないだろうか。
そういうところまでデジタル信号処理が補えるとは、いまのところ思えない。

それでもコンクリートホーンを実現していたら、
もろもろのコンクリートホーンゆえの欠点に気づきながらも、
自分を騙して聴きつづけていくのか──。

LS3/5Aのようなスピーカーを買って、それで聴く時間が長くなっていく──。
そんなふうになるような気がする。

それでもコンクリートホーンをハンマーで敲き毀すか。
私は、ハンマーで敲き毀すことこそ正直なのだと考える。