妄想組合せの楽しみ(自作スピーカー篇・その15)
本格的に構想を練る前に、ぼんやりと、いまLS5/1を作るとしたら、
トゥイーターには何を選ぼうか、と思っていた時期がある。
LS5/1に採用されていたセレッション製のHF1300はもう入手できない。
いくら妄想組合せ、とはいっていても、いざつくろうとしたときに、
たとえそれが中古であろうと、ある程度入手が可能なものでなければ、完全な妄想で終ってしまう。
できれば新品で入手できるもの、でもそのなかにぴったりのものがなければ、
比較的程度のいいものが入手しやすいユニットでもいい、
それらの中で、HF1300に近いものはないかと探してみた。
LS5/8に採用されたフランス・オーダックスのトゥイーターも考えた。
でも、同じトゥイーターは入手できなくなっている。
仮に入手できたとしても、そのまま使うのは、なんとなくおもしろくない。
私がオーディオに関心をもちはじめた1970年代は、スピーカーの自作もひとつのブームだったようで、
スピーカー自作に関する記事も、そのための本も、いくつも出ていた。
スピーカーユニットを単売しているメーカーも多かった。
トゥイーターだけに関しても、国内メーカーでは、アイデン、コーラル、クライスラー、ダイヤトーン、
フォステクス、ゴトーユニット、Lo-D、マクソニック、日本技研、オンケン、オンキョー、オプトニカ、
オットー、パイオニア、スタックス、テクニクス、ヤマハ、YLがあり、
海外メーカーでは、アルテック、セレッション、デッカ、エレクトロボイス、グッドマン、イソフォン、JBL、
KEF、フィリップス、ピラミッド、リチャードアレンなどが輸入されていた。
80年代にはいり、少しずつ、その数は減っていき、いまはまた、ここにあげたメーカーとは違う、
海外のスピーカーユニットが、インターネットの普及とともに入手できるようになってきたものの、
HF1300の代替品となると、どれも帯に短し襷に長しという感じで、これだ、と思えるものが見つからない。