ロングライフということ(その1)
別項で書いているように、12月上旬から声がほとんど出なくなっていた。
喋るのが、こんなに大変なことなのか、と思うほどに声が非常に出し辛く、
忘年会の参加をキャンセルしたほどだった。
1月も半ば過ぎになって、なんとか声が出るようになってきた。
それでもまだまだなのだが、普通に話す分には苦労しなくなった。
先週土曜日に、人と会っていた。
14時30分から22時過ぎまで、話していた。
オーディオメーカーにいたことのある人だ。
井上先生の話になった。
その人に、
「ユーザーが、この製品を何年使うのか、そのことも考えろ」
と言われたとのこと。
半年や一年程度で、ポンポンと買い替える人もいるが、
そんな人はそんなに多くない。
多くの人は長いこと使う。
ソーシャルメディアを眺めていると、
まだ、この製品を使っている人がいる──、
そういうことが当たり前にある。
五年、十年は使われる、と考えていた方がいい。
さらには、もっと長く使う人もいる。
オーディオメーカーは、何を考えなければならないのか、
井上先生が言わんとされたことは、この点にある。
信頼性の高い製品を作れ、とか、
アフターサービスの態勢をきちんとしろ、とか、
そういう当たり前のことではなく、
五年、十年、もしくはそれ以上の期間、
オーディオの状況が、どう変っていくのか、
それに対応するには、どういうことが必要なのか。
そのことをメーカーとして考えろ、ということだ。