店で買うと云うこと(その2)
買物は、ほんとうに便利で手軽な時代になった。
iPhoneを操作して、翌日にはたいていモノが届く。
電子部品に関しても同じといっていい。
昔は、秋葉原に行っていた。
いまから四十年ほど前のことである。
そのころといまとでは秋葉原は大きく変ってしまっている。
電子部品を扱っている店は少なくなっている。
それに、こちらもインターネットの通信販売のほうが便利で、
取扱い品目も多かったりする。
iPhoneで検索する。
けれど、それではひっかかってこないモノがある。
今日がそうだった。
かなり前に製造中止になっていて、
しかも製造した会社はすでにない──、そんな部品がある。
数年前に、偶然売れ残っているのを見つけて、即購入した。
けれどそれ以降は、見つからず。
インターネットの検索では見つからない。
なのに、今日、時間のあいまに、しかも秋葉原から近くにいたので、
ふらっと寄ってみた。
特に何かを探して、という目的はなかった。
ただ秋葉原を歩きたかっただけだったのだが、
ある店に、探していた部品が二つ吊り下げてあった。
前回来た時にはなかったのに、なぜか今回はある。
お店の人に在庫を訊いた。
倉庫を探してみます、ということで少し待った。
結果、その部品を四つ手に入れることができた。
この店は通信販売をやっている。
インターネットで在庫をチェックできるけれど、この部品に関しては出ていない。
そこまで行かなければ気づかずに機会を逃してしまうところだった。
探しモノは、インターネットだけではまだまだである。