「ルードウィヒ・B」(その13)
未完のままの「ルードウィヒ・B」の主人公はベートーヴェンなのだから、
「ルードウィヒ・B」の最終回はベートーヴェンの死が描かれたはずなのは、
「ルードウィヒ・B」を読んできた者ならば、誰でも想像できることだ。
手塚治虫が生きていて「ルードウィヒ・B」が描かれ続けられていたら──、
そんなことを想像すると、ベートーヴェンの死後以降も、描かれたようにおもってしまう。
ベートーヴェンの死後、その音楽がどう聴かれ、どう演奏されていくのか。
そこが描かれたはずだし、そこを読みたかった。