オーディオ入門・考(たまのテレビで感じること・その2)
テレビ好きの友人が、以前は東京に住んでいた。
とにかくテレビが好きで、しかも仕事をほとんどしていなかったので、
かなりの数の番組を見ていた。
そのなかから、私が気に入りそうな番組を教えてくれると同時に録画してくれていた。
なので、月に一回ほどその友人宅を訪ねてはテレビを見ていた。
その彼も十数年前に故郷に帰ってしまった。
それからはテレビを見る機会がさらに減っている。
その減ってしまった十数年のあいだに感じていることがある。
清楚系の女優として紹介されることが、わりとある。
テレビはさっぱり見なくなったので、雑誌とかインターネットの記事で、
そういうキャッチコピーとともに、女優の写真が載っているわけだが、
毎回、この女優が清楚? と感じることがほとんどである。
私がテレビを見ていたころ、清楚といわれる女優は、
確かに清楚と感じていた。
それがいつのまにか、清楚の基準が変ってしまったのか──、
そんなふうに思うほどに、ほんとうに皆、この女優を清楚なひとと思っているのか、
そんな疑問すらわいてくる。
この十数年間、ずっとテレビを見てきていたら、
いまの清楚の基準にも納得しているのかもしれない。