ラックス MQ60がやって来る(その1)
今回はヤフオク!ではない。
あるところからラックスのMQ60がやって来る予定である。
MQ60と書いてしまったが、正確にはKMQ60。
MQ60のラックスキット版である。
MQ60は50CA10のプッシュプルアンプである。
SQ38FDのパワーアンプ部を独立させた製品といえる。
50CA10は、ヒーター電圧が50Vという規格の出力管で、
50CA10を二本直列接続すれば、AC100Vからヒーター電圧をとれる。
つまり電源トランスから50CA10用のヒーター巻線を省くことができる。
真空管アンプの電源トランスには、
高電圧・低電流の巻線と定電圧・高電流の巻線とがある。
出力管のヒーター用巻線を省ければ、それだけ電源トランスの製造は楽になるし、
その分コストも下がるし、発熱も少なくなる。
メリットは、確かにある。
だからラックスが管球式プリメインアンプに50CA10を採用した理由も理解できる。
けれど、当時のように50CA10が製造されていて入手が容易ならばそれでいいけれど、
50CA10は、このヒーターのせいで代替管がない。
私のところにやって来るMQ60に挿っている50CA10の状態がどうなのか、
いまのところわかっていない。
50CA10がダメになっていたら、ヤフオク!で探すことになるだろう。
それにメインテナンスも必要だし、きちんと音を出せるようになるまでは少し時間がかかる。
それでいい、と思っている。
ぽつぽつやっていけば、涼しい季節になっているはずだからだ。