ラックス MQ60がやって来る(その2)
真空管の音は、それ以前もラジオやテレビで聴いていたけれど、
オーディオアンプとしての真空管の音は、私にとって、その最初はラックスのLX38だった。
これまでのオーディオ歴で、真空管アンプは四台使ってきた。
チューナーは一台である。
ただ、どの機種にしても長期間愛用してきたとはいえない。
そんな私のところに、ラックスのMQ60がくる。
SQ38FDとLX38のパワーアンプの回路がどの程度違っているのは、調べていない。
二機種の回路図を比較すれば、多少の違いはあるだろうけれど、
基本的には同じ回路だと思われる。
ということはLX38のパワーアンプ部とMQ60は回路的には同じだろう。
そのMQ60が、LX38を聴いた日から四十年以上経って、私のところにやって来る。
不思議な感覚だからこそ、この項のテーマは真空管アンプではなく「戻っていく感覚」である。