MAGIC VIENNA: Works by Johann and Josef Strauss
“MAGIC VIENNA: Works by Johann and Josef Strauss”。
ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団によるアルバム。
このアルバムのことは知ってはいたけれど、
ディスクを買ってまで──、と思うことがなかった。
このアルバムも、TIDALで初めて聴いた。
楽しい演奏である。
もっと早く聴けばよかった、と思うほど、音楽が澱むことなく展開していく。
聴いていて、
オーケストラがクリーヴランド管弦楽団だからこそ、この演奏なのか、と思っていた。
セルはウィーン・フィルハーモニーも指揮している。
シュトラウスの作品なのだから、ウィーン・フィルハーモニーとの演奏だったら──、
まったく思わないわけではなかった。
けれど一瞬、そうおもったけれど、ウィーンとだったら、
ここまでの演奏はできなかったかも……、とおもいなおした。
セルとウィーンとによるシュトラウスも聴いてみたいけれど、
いかなセルとはいえ、
ウィーン・フィルハーモニーの伝統に引っ張られてしまうのではないだろうか。
“MAGIC VIENNA”には、そんなところは、当然だがまったく感じられない。
だからこそ、このアルバム・タイトルなのか、と思うし、
ここでのオーケストラは、オーディオでいえばスピーカーにあたる。
そこには相性が、どうしても存在する。
鳴らす人との相性、
鳴らす音楽との相性、
どう鳴らしたいか、との相性。
その相性いかんによって、マジックがおこせる(おきる)かどうか。
そんなことを考えていた。